銀術って暗殺にもってこいだよな
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「今日のメニューは何だろうね、アーシア」
「昨日のおでんはもの凄くおいしかったですね。味付けの仕方が違うみたいでしたし」
「関西風の味付けだよ。大雑把に見える物でももの凄く繊細だったりするのが特徴かな?見た目と味が合わない事なんて良くあるし」
いつも通り部活の終わりにゼオンの屋台に向かうと隣にシルバーアクセサリーの露天が開かれてた。
「あら、ムジカじゃない。久しぶりね」
部長達は知っているってことはゼオンの眷属の人なんだね。
「おう、久しぶりだな。ゼオンに呼ばれてしばらくはこっちに居る事になったからな。そっちの二人が新しい眷属か?」
「あっ、はい。リアス・グレモリー様の兵士の兵藤一誠です」
「アーシア・アルジェントです」
「おう、オレはハムリオ・ムジカ。ムジカで呼んでくれ。ゼオンの兵士で銀術士だ」
「「銀術士?」」
「見せた方が早いな」
そう言うとムジカさんは銀の塊を取り出して、それを粘土の様に伸ばしてみせる。
「こんな風に特殊な魔力で銀を好きな様に操る魔術を銀術と言うんだ。それをメインに扱うから銀術士。絶滅危惧種の魔術師だ。オレ以外に使えるのは知っている限りで小物作りがメインの人間のばあさんが一人に、ゼオンが初歩程度で使える位だな。適正を持ってないと死ぬ程難易度が上がるみたいで適正を持っているのも恐ろしく少ない。たぶん、もうオレだけしか戦闘に使えるレベルの銀術を扱える者は居ないだろうな」
そのままムジカさんは銀を操って花のブローチを二つ作って私とアーシアに手渡してきた。
「ほれ、どうせ夏休みには冥界の方に行くんだろう?めんどうなパーティーなんかにも参加させられるだろうから、そう言った小物も必要になってくる。銀術で作った物は誰が作ったか分かる奴には分かるんだがそれは尚更分かりやすく作ってある。ゼオンの眷属とリアスの眷属であると分かりやすい様にな。冥界で役に立つだろうよ」
「「ありがとうございます」」
「ゼオンが用意を済ませたみたいだぞ」
屋台の方を見てみると、折りたたみ式のテーブルの上にオカ研のメンバー分の料理がちょうど運ばれていた。今日は、なんだろうアレ?
「カルツォーネ。簡単に説明するならピザの一種だ。生地を二つ折りにして焼いたり揚げたりする料理だ。揚げたてだから気をつける様に」
用意されているナイフとフォークを使って切ってみると中から中からトロトロに溶けたチーズがあふれてくる。食べやすいサイズに切って少し冷ましてから口の中に放り込む。
「うぅん、おいしい」
デリバリーで頼むピザみたいに生地がふにゃふにゃしておらず、揚げてあるおかげでパリッとしていて、二つ折りにしているのでトマトソースの味がぼやけずに残っている。
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