第十一話 襲撃は突然に
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その言葉の後にそのまま部屋を出ることができる。
(マスター。気づいていますか?)
マンションから出て、この時間帯にはあまり人の通らない場所を通っている時、セレネはそんな事を話しかけてくる。
(さっきから周りに彷徨いてる鬱陶しい蝿のことか?)
(……まぁ表現は悪いですけど、そうですね)
(心配すんなっての。気付いたからこそ一人で出てきたんだから――)
「青崎大地……であってるよな? まぁ確証が取れてるから出てきてるわけで、嘘をついても意味は……無いぞ」
その言葉とともに銀色の魔導弾が襲い掛かってくる。
「! セレネ!」
バリアジャケットを展開しプロテクションでその攻撃を防ぐ。が、思っていたよりも一撃一撃が重い。
攻撃を受けるたびに段々と体が後ろに押されてしまっている。
「まずは及第点……か……」
「何が及第点だコンニャロウ!」
セレネを双剣の形に変えることでこっちから斬りかかる。
しかし、その一撃はいとも簡単に避けられ剣は空を切る事になってしまう。
「……その程度……か。……その身体年齢ならその程度が普通なのだろうがな……」
その言葉とともに自分の横の”空間”が爆発する。
その攻撃は直撃したわけではなく、あくまでかすった程度のダメージしか通ってはいない。
しかし体勢が崩れ、受け身を取ることにより一瞬の隙ができる。
通常ならその隙を狙われ、形勢が一気に逆転することだってあり得るのだが……。
(攻撃してこないってのは俺のことを舐めてんのか? それとも――ッ!)
受け身をとった後、ちょうど起き上がるために手をおいた場所が爆発する。
「グハッ、ガッ。あっぶね」
今度は攻撃をモロに食らってしまったが、攻撃自体の威力が大してないため致命傷とは至らない。
(大丈夫ですか? マスター)
(……これが大丈夫に見えるってんなら、メンテナンスをオススメしてやるよ)
冗談めいたような回答を吐くことはできるが、今現在、一撃一撃が致命傷に至っていないだけでかなりのダメージを受けていることは確かだ。
いきなり襲ってきてこっちの実力を試してるだけあって実力は確かなのだろう。
だが何より気に喰わないのは――
「明らかにこっちを舐めきったテメェのその態度だよ!」
その言葉とともにセレネの形を銃に変え、弾を乱射する。
その弾は全く当たりはしないが、少なくとも距離を稼ぐことは出来た。
認めるのは癪だが眼の前にいる野郎の実力は明らかに俺より上だ。やろうと思えば、無抵抗にするどころか、殺すことすら簡単に出来ただろう。
試しているとはいえそこまで手加減されるのは癪というものだ。
(実際はそこまで手加減されたからこそ、ここでこ
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