第五章 過去との決別 〜ミッドチルダ J・S事件〜
最終話 少年の内に秘めたる思い
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ャージが終わった。いくぞ、これが最後の一撃
そして俺はトリガーに指をかけて
視界が暗転した
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ーー質問、僕は一体何を望むの
あいつを、救いたい
ーーそれは正しいこと?
誰かを救いたいという思いは、間違いじゃないはずだ
ーーそうだね。でもそれは彼には当てはまらない。彼はこの僕の複製体、起源に差異はあれども、幻想の力を欠片ほどではあるが宿している。もし僕の思う通り、引き取って一緒に生活したらその欠片が成長してしまうかもしれない
それが?俺と一緒の道なんて歩ませないさ
ーー違うよ。それは、相反する力である真実を拒む可能性があるということ。すなわち、幻想と真実が共存できるという可能性を内に秘めている僕を否定する可能性があるということだよ。ならば僕が取るべき最良の手段はここで殺すことだろう?僕が忌諱しているのは、同じ過ちを繰り返すことだ。ならばその可能性を摘む方がよっぽどいい
.....確かにそうだな。昔ならそう思ってもおかしく無い。でも今は違う。俺はここにいるんだ。ならば、目を向けるべきは過去じゃない、未来だ。失敗を怖がって足を前に進めないならば生きる価値なんてない。昔の俺はそうだった、また誰かを救えなかった?はっ、違うだろう。失敗を恐れていつも後手後手に回ってたからそうなるんだ。ならそれは必然の結果だよ。皮肉なものだ、自分自身で運命を決めつけてたんなんてな
ーーそれの何が悪いの?僕は理不尽は変えられることを知っている。例えそうだとしても、結果的に助けられたなら良くない?
嫌だね。俺は、俺のせいで悲しませたくない。ああそうさ、俺は我儘だからな。結果だけじゃなくて過程も求めるんだ。それにその結果はこの身を犠牲にして手に入れられるものだ。悪いが、大切な人にそれは間違ってるって言われて気がついたよ、だからもうそんなことはしない。そりゃ、危ない橋を渡ることはこれから先数え切れない程あるだろうさ。でも、渡らなくていいものなら避けて通るよ。
ーーそんなの、幻想の中でしか無理だね
は、ならやっぱり俺とお前は違うよ。俺は幻想の魔術師だ。俺自身が幻想になるんじゃなくて、幻想を求めるのも構わないだろう?
ーーそうだね。僕と君は違うもの、か
ああ、俺はあいつを救う。もう振り返らない。これからは前を向く。だからーーーお別れだ
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「っらああ!!」
気を失いかけたのを気合で押さえ込む。いまのこの一瞬で、なにかがあった気がしたがそんなものは気にしない
さっきよりも空
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