ファイアーボール
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うちにキャンサーさんがエドルーシィさんの髪型をショートヘアにした。
「こんな感じでいかがでしょうか?エビ」
「うん、これでややこしいのは解決だな」
エドルーシィさんはそう言うけど・・・ずいぶん短くしましたね。
「でも本当によかったの?こんなに短くしちゃって・・・」
「アースランドでは、髪の毛を大切にする習慣でもあるのか?」
「まぁ、女の子はみんなそうだと思う、エビ」
「女の子ねぇ・・・」
エドルーシィさんは苦笑いをしたあと、表情が暗くなる。
「こんな世界じゃ、男だ女だって考えるのもバカらしくなるよ・・・生きるのに必死だからな・・・」
エドルーシィさんは外の景色を見ながらそう言う。確かに・・・生きてくだけで精一杯ですもんね・・・
「でもこっちのギルドのみんなも楽しそうだったよ?」
「そりゃそうさ。無理にでも笑ってねぇと、心なんて簡単に折れちまう。それに、こんな世界でもあたしたちを必要としてくれる人たちがいる。だから例え闇に落ちようと、あたしたちはギルドであり続けるんだ」
エドルーシィさんの顔に、少し笑みが戻った気がする。やっぱり、そう言う思いがあるからこそ、みんなあんなに笑顔でがんばっていけるんだな。
「けど、それだけじゃダメなんだよな・・・」
「え?」
「いや、なんでもねーよ」
エドルーシィさんは何か言ったようだけど、俺たちには聞こえなかった。
なんでもないと言うし、俺たちは特に気にすることもなく、その日はそのまま眠ることにした。
翌日・・・
「信じらんなーい!!何よコレー!!」
俺とナツさんとセシリーたちはソファで寝ていたのだが、朝になるとルーシィさんの大きな声で目を覚ます。たぶんアースランドのルーシィさん・・・かな?
「朝っぱらからテンション高けぇな」
「うぅ・・・嫌な目覚め方・・・」
「どうしたの?」
俺たちがそう言うとルーシィさんは一枚の紙を見せてくる。
「エドラスのあたしが、逃げちゃったのよ!!」
俺たちはルーシィさんの周りに集まり、その紙をウェンディが読み始める。
「王都へは東へ3日歩けばつく。あたしはギルドに戻るよ。じゃあね、幸運を」
「手伝ってくれるんじゃなかったの?もう!どういう神経してんのかしら!!」
「ルーシィと同じじゃないの?」
「根本的なところは一緒みたいだったしね〜」
「うるさい!!」
ハッピーとセシリーに言われてルーシィさんは怒ってしまい、その場で地団駄を踏み始める。
「仕方ないと思いますよ?」
「元々戦う気はないって言ってましたし」
「だなぁ」
昨日喫茶店で言ってたもん
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