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ルイズが赤い弓兵を召喚
アルビオン
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船』に乗ってアルビオンへと向かう予定だったのだけど……。
 宿屋『女神の杵』
 アルビオンへの船が2日後までないとのことで、ここで足止めとなってしまった。
 急ぎの任務だっていうのに!




「覚えているかい?お屋敷の中庭の……」


 そうして始まった公開処刑。
 ワルドが懐かしそうに、嬉しそうに昔の私との思い出を語ってくれている。
 二人部屋しか取れなかったという事で、私と彼の二人きり。

(はっはっはっ!そうかそうか。かつてのマスターは随分可愛らしかったようだな)

 なんてことはなかった。
 うううぅ。
 ワルドから使い魔について尋ねられた時に
「あ、後から合流します」
 とか今考えても意味不明な答えをしてしまったために、アーチャーを紹介する機会を逃してしまった結果がこれだ。
 もういい!
 いいからもう出てってよ!
 泣くわよ!


 その後ワルドから結婚の申し出があった辺りでアーチャーの煽りに耐えられなくなり、私はワインを一気に飲み干し酔って寝たふりを敢行する事となった。




――――――――――――




 声にならない慟哭を上げたのは、いったい誰だったか。


 ああ、あいつの声が聞こえる。
 どうして、そんなに穏やかな声で。
「――だが残念だ。私が死ぬ時は、正しい糾弾(にくしみ)の元に裁かれるものだと信じていたが――」



――――――――――――




「あ、あの、ワルド?こいつが私の使い魔です」
「ほう、人……では無いのかい?」

 あの寝たふり特攻の次の日。
 朝食の後、ひと気のない場所がないかワルドに聞くと、中庭の練兵場が丁度いいとのことで、アーチャーのお披露目と相成ったところ。
 急に現れたアーチャーに対して、あまり動揺していないようなワルドに私ビックリです。

「お初にお目にかかる、子爵殿。彼女のサーヴァントである『アーチャー』だ。見ての通り(・・・・・)余り褒められた出自でもない故、多少の無作法は御許し頂きたい」

 ちょちょちょ。
 誰あんた。

「いやいや、そんなに畏まらないでくれたまえ。かく言う僕も礼儀作法なんてものは苦手でね。君とは気が合いそうだ」

 はっはっはっ!
 と昨日も聞いたような笑い声がワルドから。
 ニヤリと口元を歪めながら此方に視線を向けるアーチャー。
 そんなに今の私の顔は面白いですか。
 ありがとう。
 お陰で朝から気分が悪いわ。

「ところでアーチャー君、君は伝説の使い魔『ガンダールヴ』なんだろう?」

 ん?
 伝説がどうしたって?
 なんの話をしてるの?

「ガンダールヴ? さて、私に聞き覚えは無いが」

 私も知らない
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