暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico22竜の強襲〜The 2nd task force : Dragon Eyes〜
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。気配があったような、って微妙な感覚を頼りに歩いたんだけど、やっぱり何事もなかった。声も気配も気の所為だと見切りを付けて戻ろうとした時、ガサガサと草が揺れた。
風は無いから、「狐とか狸・・・?」野生動物が居るのかもしれないって思って、ちょっと見てみよう、なんて考えが。気配を殺してその場に留まる。山林の奥から何かが来る気配を察知。草が揺れる音が近くなってきた。
「・・・・・・あれ?」
すぐそこまでと言ったところで草が揺れると音が止んだ。途中で私に気付いちゃったのかな、ってそっちへ歩み寄って行く。すぐ側まで行った時、「きゃっ!?」何かが飛び出して来て、私を押し倒した。
「あいたた・・・。一体何が・・・? っ!!」
私を押し倒したのは、私と同い歳くらいの子供だった。フェンリルさんみたいに綺麗な黒髪でショートヘア。Tシャツにハーフパンツ姿。靴やサンダルを履いてない裸足。ううん、そんなことより男の子だよね、外見的に。私の胸に顔が押し付けられているような今の体勢に、顔どころか全身が熱くなって「あ、あの!」引き離すために両肩に手を置いて私の上から退かした。
「・・・ん・・・う・・ぅく・・・」
「・・・あの、大丈夫・・ですか?」
何か苦しそうに顔を歪めているから声を掛けてみるけど、意識は無いみたいで返答はない。こんな夜更けに子供1人が山林を裸足で歩いていてるのは不自然。それに今日の宿泊客は私たちだけって聞いてるから、他の宿泊客じゃない。明らかに異常事態。
「スノーホワイト。シャマル先生に連ら――」
「見つけたぞ!」
そこまで言いかけたところで、男の人の声が聞こえた。目線を男の子から前へ向けると、前方数m先に暗視ゴーグルのような物を装着した大人数人が居た。月明かりが、その人たちが持ってる凶器を照らし出す。
(剣1、槍1、槌1、全身甲冑1。あと全部の指先に爪の付いたグローブを武装してる人が1。目視5人・・・!)
「おい、原住民のガキが居んぞ」
「チッ。見られたんなら仕方がない。始末しろ」
「うわぁ、嫌だなぁ。辺境の管理外世界で、何の罪もない幼女を殺すなんて」
「放っておいてもいいんじゃない? どうせ俺たちのことなんて説明できないでしょ」
「その甘さが俺たちの首を絞めるかもしれないだろ。任務は常に徹底するべきだ」
私を口封じする算段を付け始める人たち。管理外世界って括りを知っているということは、管理世界の人なんだ。それに、簡単に人を殺す話をするなんて完全に犯罪者のそれ。その人たちの狙いはこの男の子。渡すわけにはいかない。
「悪いな、お嬢さん。運が悪かったと、自分の不幸を呪ってくれ」
グローブの人が大きく両腕を振るうと、10本の指先に付いてた爪部分が高速で飛来した。速
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