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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第474話】
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撃を察知した瞬間クイックブーストで右方向へと逃れる。

 だが油断は出来なかった――シャルのライフルが既に俺を捉えていたからだ。

 三点バーストによる射撃、直ぐ様対応したかったのだが機体硬直によってそれは叶わず、射撃によってシールドエネルギーが減少した。

 それを好機ととったのか、シャルは左腕のシールドをパージ、現れたのはシャルの切り札でもあるパイルバンカー《グレー・スケール》、一撃の威力なら現行の武器でもトップクラスの威力を持つ武装だ。

 それを構え、瞬時加速による突撃をかけるシャル、そしてラウラはその援護にワイヤーブレードを全て射出、此方を包囲する様に張り巡らせた。


「っ……なんのッ!!」


 時間差で攻撃を行うラウラのワイヤーブレードを身体を捻り、盾で受け流し、刀で切り払って全てを退けたその瞬間、眼前にはシャルの姿があった。

 不味い――そう思った矢先、構えたグレース・ケールの一撃がまるでスローモーションの様に映る。

 そして、気付くと俺は咄嗟に瞬時加速を行っていた――【後方へ向かって】、急速に離れた俺はパイルバンカーの一撃を受ける事なく無傷で二人から離脱出来た。


「そ、そんな……必中だったのに……」

「後方への瞬時加速……ヒルト、いつの間に……」


 当てたと思った一撃を避けられ、シャルは信じられないといった表情を見せた。

 一方のラウラはまるで俺の技術向上が自分の事のように嬉しいのか表情を綻ばせた。


「……だが、今は模擬戦。 ――ッ!!」

「ッ……あぐっ!?」


 ラウラは追撃するため直ぐに瞬時加速を行い間合いを詰めると同時にプラズマ手刀による連撃を叩き込んできて、防御体勢を取れなかった俺は直撃を食らって大幅にシールドエネルギーを減らした。


「ヒルト、今度こそもらったよッ!!」

「くっ……離脱するしか――」

「悪いがヒルト、離脱はさせない」


 離脱しようと急上昇する俺を捕らえたのはラウラの停止結界――ピクリとも動かず、さっきみたいに強制解除しようと力を込めたのだが、停止してる合間に接近してきたシャルのパイルバンカーの一撃が腹部装甲に叩き込まれる。

 装甲に阻まれたとはいえ、痛みは痛覚を通して全身へと伝えていき苦悶の表情を浮かべた俺。

 シャルはそれを見て申し訳なさそうに眉根を下げつつも、模擬戦という事もあってそのままパイルバンカーを打ち込み続け、俺の機体のエネルギーはゼロになり、それと同時に模擬戦終了のブザーが鳴り響いた。

 模擬戦後、ロッカールーム内で――。


「ふむ、ヒルト。 やはり技術が向上しているな?」

「ん? そうか?」

「そうだよ、必中だと思ったのに避けちゃうんだ
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