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英雄は誰がために立つ
Life5  紅の魔王と氷結の魔王
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ド・ギア》から、ウエルシュ・ドラグオンことドライグの呟きに反応する一誠。

 『士郎の奴は、人間でいうなら既に、英雄のカテゴリーになるだろう。そして、あのサーゼクスと言う奴は、称号だけでなく実力も魔王を名乗るにふさわしい。であるならば、あの2人が本気の殺し合いを繰り広げたなら、相棒も含めた此処に居るギャラリーたちの全滅も頷けると言うモノよ』
 「マジかよ・・・。――――って、『士郎の奴』って、何でドライグが士郎さんの事に詳しいんだ?」
 『オイオイ、相棒!俺達はもはや一心同体と言ってもいいんだぜ?意識の全てを共有してるとまでは往かないが、知っててもおかしい事なんてのは無いだろうに』
 「そういやぁ、そうだな」

 そんなことを話している最中にも、2人はぎゃあぎゃあ言いながら戦闘を続けていた。

 「そもそも私が出席したら、上級悪魔の貴族の方々も、いい気はしないでしょう!その程度の事も解りませんか!?」
 「世間の体裁なんて今は聞いてはいないよ!私は君の心――――いや、魂に呼びかけているんだ!」
 「ええい!解らん人め!」
 (このままではジリ貧だな。如何するか・・・)

 剣群にて、牽制しながらも、この窮地の打開の策を考える。

 (・・・・・・・・・一か八かこれにかけてみるか。正直他になさそうだしな)

 と言いながらも、内心では非常に心配している。

 「来るか!?」

 士郎の何かしらの決意を感じ取ったのかまでの判別は出来ないが、今まで以上に構えるサーゼクス。

 「ああっ!グレイフィアさんじゃありませんか!?サーゼクス様を如何にかしてください!」

 リアス達、ギャラリー組のいる入口とは別の2つの内の1つに向けて、大声で言い放つ。
 棒読みや態と過ぎないように必死になりながらもだ。

 (((((いや、流石に引っかからないんじゃ?)))))

 士郎のダメ元打開策に、ギャラリー組の半数以上が内心で突っ込む。

 「な、なにぃいいい!?グ、ググググ、グレイフィアだってぇえええええええ!!?」

 しかし、多くの者の確信を裏切り、過剰に反応して引っかかるサーゼクス。
 彼にとってグレイフィアは、最高の従者であり最愛の妻であると同時に、最も恐ろしき存在でもあったのだ。

 (((((え?引っかかるの?)))))
 (思いのほか引っかかってくれたぞ!?今がチャンスだ!)

 正直、此処まで効果抜群だとは思えなかった士郎も驚きつつ、3つの入り口の内の最後の一つに向かって行く。

 (よし、これで・・・・・・っっっく!?」

 しかし入口直前で、扉が爆発したと同時に士郎目掛けて“何か”が射ち放たれたが、士郎はそれを辛くも避ける。

 「え〜〜〜!?|殺し損ねちゃった《外
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