2巻
個室焼肉×滝川からの密談
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俺らがいる所はまさに一言で言うなら圧巻だろうか、そういう光景があり見る者の食欲をそそる赤と白のコントラスト。木製テーブルの上を所狭しと埋め尽くす鮮やかな彩りであり、様々な部位を最も美味しい形でカットされた牛肉達が職人が焼く目の前で行われている。織斑一真は、クラスメイトの滝川八尋を誘って焼き肉店に来ていたが俺らがいる場所は個室であり、俺と隣にいる滝川は目の前で焼いてくれる店員が肉を切り落としてから焼いている事だ。
「な、なあこの状況はどう説明すればいいんだ?普通の高校生である俺と一真っちだけなのに、個室でしかも肉を店員が焼いてくれるという高級感は!?」
「残念ながら俺にとってはこれが普通なのさ、普通なら一階席で俺らが焼くはずだがここは聞かれたくない話でもする所でもある。ちなみに焼いてくれる者は、俺の部下だから魔界関係やら勇者の一族やらの話も出来るのさ。なっ、おやっさん」
「おやっさんはやめてくだせえな、織斑様。ま、ここは蒼い翼関連のチェーン店ですからな。普段なら安い肉を客が焼くというシステムではありますが、ここのオーナーをやっているので必然的に高級肉やらを出すのが仕事ですよ」
「という事で食うぞ?滝川。高級肉と言ってもビビるなよ?」
「誰がビビるかよ!こんな機会は二度とないんだからな、高級肉を食える機会なんざないんだからな」
おやっさん=店長が焼いてくれた肉を俺らの皿に置くので、俺と滝川は意を決して食べる。高級肉と普段食っている肉とは違うからなのか、少々緊張していた滝川だったがいざ口に運ぶととても美味しそうに食べていたので俺も食べると美味いと思った。ちなみに俺が食べて胃に行くが、半分はドライグがいる空間へ届けられる。余りにも美味しかったのか、次々と皿に置く店長が遅れるぐらい食べるのが早かった。
「お客さん、あまり早く食べますと織斑様の分が無くなりますぜ?」
「あ、すまん一真っち。余りにも美味し過ぎて・・・・」
「別に気にしてねえからどんどん食えよ、おやっさんも俺の事は気にしないでくれ」
そうして喜びと興奮を一度は抑えていたが、気にしてないのでそのまま続けて食べていた滝川。箸を動かす手と肉を食べる口は止まる事はなかったが、ドライグから早くしろという催促されたのでゆっくりと食べていた。俺らの夕食が本格的に始まった所で、質問が飛んできた。
「でも良いのかよ一真っち?こんな高そうな店で奢って貰って」
店長が焼いてくれた肉を頬張る滝川だったが、そう問い掛けられても俺は食べながら頷く俺だった。俺が滝川を連れてきたのは『赤木』という名の焼肉屋だが、ここは蒼い翼関連のチェーン店の一つだ。普段は学生限定やら社会人でも払える程度の値段でやっている店ではあるが、俺らがいるのは二階にある個室だという事と普段滅多に
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