第十五話
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の百鬼はこれで十分だ』って思えば、お兄さんの物語集めはそれで終わるの」
それはまた、何とも凄いことだな……そして、助かる。
「正直、百で終わりってのも寂しいなぁ、って思ってたんだよな」
「あ、そっちなんだ?」
「ああ。だって百人って、小学一年生の目指す友達の数だぜ?」
有名な童謡の歌詞にもある、百人の友達だ。だったら、俺の集める物語はもっと多くあってほしい。
「なるほど、確かにそう考えればもっと多くあった方がいいのかもね?」
「そういうことだ。ま、それでも縁がないと難しいんだろうけどな」
「それも、実は問題なかったり」
まだ、何かあるというのだろうか。百鬼夜行の主人公というやつには。
「何せ、百鬼夜行の主人公が『自分の物語にしたい』って思えば、それだけで小さな縁になるんだもん」
「……本当に、百鬼夜行の主人公ってのはすごいんだな」
「すごいよ。さらに、相手のロアも『この人の物語になりたい』って思えば、その瞬間に縁は大きなものになる。それこそ、物語として攻略しなくても物語にできてしまうくらいには」
それを言われて、俺は鈴ちゃんの時のことを思い出した。あの時は最初、音楽室にカメラを向けても何も反応しなかったのに、後々鈴ちゃんだとわかると俺の物語にできたのだ。それは百鬼夜行の主人公の持つそういう属性が関わっていたのだろう。
「そういうわけだから、実はお兄さんの目指すものって実現可能だったりするんだよね」
「そうなんだな……すごいな、百鬼夜行」
「でも、ぬらりひょんって来るもの拒まずな感じがあるよね?」
すごく納得できてしまう。なんとなくだけど、ぬらりひょんってのにはそんなイメージがあるな。さすがはぬらりひょんだ。
「さ、それじゃあもう行くね」
「行くのか」
「うん。そろそろ日常に戻る時間なんじゃない?」
たしかに、そろそろ帰って色々とやっておきたい時間帯にはなっている。そうじゃなくても、『早朝に幼女と話している高校生』という誤解を招きそうなレッテルを張られかねない。
「じゃ、またね?」
そう言って手を振った彼女は、次の瞬間には消えていた。ロアってのはみんな瞬間移動の能力があるのだろうか、なんて考えつつ。
「俺も帰るか」
◆2010‐05‐13T05:30:00? “??? Park”
「うっひゃ〜、カミナのやつ、うまいことやったなー」
「ええ、もう文句がつけづらいくらいしっかりとやってくれましたよ!」
「あそこまで百鬼の主っぽくやれるなら、今後もどうにかなるんじゃないかね?」
「いや〜、それは無理でしょう。これまでの人たちがみんなそうであったように、百鬼の主らしいがゆえに失敗するのではと見ました」
「ケド、今んところの三人には
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