第2話 盗賊
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朝早くから町を出てすぐに山道を登りお昼ごろには山頂についていた。
「よし休憩をとるぞ」
ガリュウの合図が出ると馬車は止まり商売人達は食事休憩を取っている。休憩中は、馬も食事中のため盗賊に襲われてもすぐに逃げることはできないためシュウと七葉は警戒を行いながら配られたお昼ご飯のおにぎりを食べていた。
「突然だけどさ七葉ってどこの街から来たの?」
「私ですか?私はロメイスという街から来たんです。この護衛の仕事が終わったら用事を済ませてから街に戻る予定です。シュウさんはどこの街から旅をなさってるんですか?」
「ロメイスだと12都市の一つか…僕は街じゃなくて小さな村なんだけどね。聞いたことあるだろ?神が作ったといわれる12本の剣の話」
「はっはい、聞いたことがあります。この世界ができたときに作られたという12本の剣、実在はするという話ですけど…」
「僕はその剣を探してるんだ。ある目的を果たすためにね」
「それじゃあシュウさんがもしその12本の剣のうちの一本を手に入れたとして、その腰に帯びている剣はどうするんですか?」
「これは僕に体術や剣術を教えてくれた師匠がいたんだけどその人からもらったんだ」
「いた…ということはお師匠様は…?」
「うん、もう亡くなってるんだ。でも、師匠は僕にこの剣を託してくれたんだ。なぜか鞘から抜けないんだけどね」
「そうなんですか…」
昼休憩が終わり、午後からは山を下らなければいけないため細心の注意を行いながら下っていた時だった。左側の木々から盗賊が16人ほど現れ馬車を取り囲んだ。シュウと七葉は前後に配置し馬車を守る陣形を組んだ。
「おいおいもしかして護衛が二人だけか?盗賊もなめられたもんだな。まぁいい楽なことには分かりねぇからな」
盗賊の一人がそういうと盗賊達は馬車に向かって一斉に走り出した。シュウは七葉に合図し馬車の前方からくる盗賊を腰から鞘のついたままの剣を構え盗賊3人が同時に行った斬撃を止める。そして鞘を引き、盗賊の体制を崩すと同時に左右に吹き飛ばす。その様子を見た七葉はガリュウに合図を行った。馬車の手綱をガリュウが持ち馬車は下り道を下り始める。
「シュウ、七葉、街で待ってるからな!」
馬車は一気に山道を降りて行った。残されたのは、シュウと七葉に盗賊13人であった。
「馬車を逃がしたのは賢明だがお前らは絶対に逃がさ…」
盗賊が言い終える前にシュウは頭に向かって剣を振り下ろす。直撃をくらった盗賊はそのまま倒れこむ。盗賊の仲間が唖然としていると七葉が体術を使って盗賊をなぎ倒していく。
「七葉下がって!」
シュウはそういった瞬間剣を構えると残った9人に向かって走り出す。何の策もなしに突っ込んでくるよう
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