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リリなのinボクらの太陽サーガ
遺跡編 来訪
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能性だって無きにしも非ずだぞ? それを欲して“裏”が準備万端な策を用意していたりするのもあり得る話だ。警戒しておくに越した事はない」

「そこまで言われると遺跡のトラップなどと違う意味で不安になっちゃいますよ……」

「悪い、脅すつもりは無かった。が、念のため注意はしておいた方がいい」

「そうですね。僕だってジュエルシードの時のような事故がまた起きる事は避けたいですし、以後気を付けておきます」

とりあえずユーノに“裏”に対して警戒するよう忠告した後、俺達は支部を出てクリアカンの街に繰り出した。クリアカンは大まかにいくつかのブロックに分かれており、次元世界の人間が多く住む居住区、会社の建物が立ち並ぶ企業区、他の世界から人や物資を運んだり運ばれたりする空港のある次元区、売店や出店などが多く並んでいて活気のある商業区、中央で街を見渡せる管理局支部、といった感じになっている。ミッドチルダ首都クラナガンに地形が結構似ているが、見た目で違う点があるとすれば、廃棄都市区画が街の近くにないことぐらいか。

「そういえばリインフォースって今は戦えるの?」

「ん? ああ……全盛期程には及ばないけど、一応自分の身を守れる程度の力は取り戻しているよ。魔法術式を一度全て失ったとはいえ、魔法自体が使えなくなった訳じゃないから、覚えなおせば問題ないんだ」

ちなみに夜天の書の管制人格だったネロは元々ユニゾンデバイスという所有者と融合する機能があったのだが、暗黒剣でナハトヴァールから切り離した際にその機能も壊れてしまった。はやて達が戦いに出なければ関係ない機能だったのだが、今では事情が変わっている。一応はやては基本デバイスとして夜天の書を使っているが、自前の膨大な魔力を持て余しているため、傍で調整を行える別のデバイスが必要となっている。ユニゾンの出来るネロだったらその役目を担えたのだが、ユニゾン機能は壊れたため出来ない状態だ。

なのではやての訓練は現状ではコントロールを磨く事に特化している。そうしないとまともに魔法が使えないからな……。

「だけどユーノがそれを聞くという事は、もしかして戦う機会でもあったりするのかな?」

「戦うとは限らないけど、遺跡のトラップに掛かっちゃった時に自力で何とかする場面も想定しておかなくてはならないからね。それとここから拠点となる街、アクーナまでは徒歩で行く事になっているんだ」

『アクーナ……』

マキナが小さくその名をデバイスのディスプレイに表示して、感慨深そうに眼を閉じていた。前みたいに手で書く手間が無くなった分、意思疎通や会話はしやすくなっているものの、代わりに別の意味で距離が出来ている気がする。具体的な事は俺もよくわからないのだが……そんな感じがしているだけだ。

それにしてもアクーナまで
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