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失われし記憶、追憶の日々【精霊使いの剣舞編】
第二十五話「初デート 前編」
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か?」


「エストはこれにします」


「夢あふれる楽園ランチ? お子様ランチのようなものか。飲み物は俺のと同じね」


 メニューに書かれている見本のスケッチにはお子様ランチのそれが描かれている。


 早速、店員を呼ぶ。


「はいはーい! 決まったかな〜☆」


「俺のBLTサンドと夢あふれる楽園ランチ、それと漢のオレンジジュースを二つで」


「BLTサンドとお子様ランチ、オレンジジュースが二つね。すぐ持ってくるからちょっと待っててね☆」


「ああ」


 そしてオーダーを頼んでから数分も経たずしてやってきた。


「お待たせ〜☆」


「早っ!」


 あまりの早さに思わず突っ込んでしまった。


 ウェイトレスは胸を張って自慢げに言う。


「うちは早い、安い、美味いがモットーだから!」


 どこの居酒屋だそのキャッチフレーズ。


「ゆっくりしていってね☆」


 きゃぴんっ、とウインクを一つ残し去っていく。


 なんだか一緒にいると色々と疲れる女の子だった。


「いただきますしましょう、リシャルト」


「そうだな。じゃあ、いただきます」


『俺のBLTサンド』はどこにでもあるBLTサンドだ。ただ男性向けに作っているのか少し大きめで、俺にとっては丁度いいサイズだ。


 対してエストが頼んだ『夢あふれる楽園ランチ』も特筆するようのない普通のお子様ランチだ。


 チャーハンの小山にエビフライ、ハンバーグ、フライドポテト、サラダ、食後のプリン。ちゃんと山の頂には旗が突き刺さっている。


「これがお子様ランチですか。エストはお子様ではありませんが、これには心躍る何かがあります」


「お気に召したようで」


 目をキラキラと輝かせるエスト。その姿はどこからどうみても立派なお子様だ。


「美味しいです」


「よかったな」


 美味しそうにパクパクとご飯を運ぶ姿に胸がほっこりした。


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