黒鉄の雷
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「うおい、馬鹿雷」
ガラスを割って入ってきたのは、言わずもがな相棒だった。
「……なぁ、いい加減派手な演出で入るの止めねぇか?」
リビングの惨状を見て、俺は相棒ーーーダークに言う。
「うっせーなー。ここ暫く働いてるんだよ、発散させろストレス」
「だからってガラスを壊すこと無いんじゃないのー?」
台所から、ビールを持ってきた新羅が言う。それを引ったくったダークは、一気飲みをして空にする。
「うぉ、ゴーカイジャー」
「海賊戦隊かよ」
御決まりのボケとツッコミをかますと、ダークはガラスを再生させて元に戻し、勝手にソファーに座る。
「帰れよ管理者。神がちょくちょく下来ていいのか?」
「フハハハハ!この世界とその平行世界は俺の管理区域だからな。創造主たる俺が出向いても構わんのだよ!」
「その割りにはアルマとかと頻繁に会ってるそうですねぇ、マイロード?」
ギクッ!とダークが硬直すると、背後から銀髪銀眼の少女が現れた。
「あ、ジェイダさん」
「お久しぶりですね、天城来人。いえ、今は人類超越者とでも言いましょうか?」
言うと、吹雪が舞った様に温度が下がる。
「大体、本来の歴史から生まれなかった力が生まれたのはあなたのせいなんですが分かってますかダーク?」
「う……いや、それを言うなら転生させた母さんにも……」
「それはそれです。関わったのは当事者である貴方ですダーク!本来、彼はあの世界で死ぬ運命だったんですよ、桐ヶ谷和人ーーーキリトを庇って」
ーーーーは?と俺の顔はそうなっているかもしれないほどのショックを受けた。
「……いやー、不可抗力と言いますかなんと言いますか……。コイツの生き様とか、人生とか、殆ど俺にダブってさ……」
「……ダーク、貴方の力は世界そのものを塗り替えてしまう物です。他の分身たちにこそその能力はありませんが、影響は多少されます。主世界であるこの世界の歴史を変えること自体、問題なんです!!」
「……えーっと、一つ、良い?」
そこで、新羅が言う。
「来人が死ぬ運命……って?」
「……元々、俺はこの世界に転生された神だ。そりゃ元は人間だって言われてたけど、母さんから全て聞いた。俺の本当の成り立ちや生まれ。そして、来人の役割を」
ダークは俺に向き直って言う。
「本来の歴史は、SAOの最終決戦でコイツはヒースクリフの攻撃から、アスナとキリト、その両者を守るだけの人間だったんだ。そう、たったそれだけのために、命を捨てさせる。俺はそれを聞いたとたん、母さんを殴り飛ばして世界を壊そうと決めたよ。だが……」
ダークは息を吸うと、再び言葉を放つ。
「転生された俺が行き着いた場所は後の歴史に消される男の中だった。母さんがミスしたのか、それとも他の神の力が作用されたのか分からんが……その時の俺は記憶を無く
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