第五十一話 二人の伯爵その三
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「差別される人がいて」
「その同和の人達がか」
「それでその差別からね」
「差別から?」
「利権、被害者だから何かくれっていうこと言う人がいて」
それで、というのだ。
「利権を持ってる人がいたりして」
「嫌な話だな」
「そうでしょ、そうした問題がね」
「奈良県にはあるんだな」
「そこから変な人が学校の先生になったりもするし」
その同和地区からのツテで入るのだ、奈良県はその同和問題の影響で日教組の影響が強く日教組が同和地区にツテが出来ているのだ。
「差別されている人が常にいい人とはね」
「限らないってんだな」
「そうなの、変な人もいて」
「そうした利権貪る様な奴か」
「それでね」
しかもというのだ。
「ヤクザ屋さんみたいな人が先生になったりするのよ」
「それまずいだろ」
「そうした話が実際にあるから」
奈良県ではというのだ。
「問題なのよ」
「ただ差別する、されるじゃなくてか」
「差別の問題も知ってるし」
「それを悪用する奴もか」
「見てきてるから」
だからだというのだ。
「私にとってはね」
「あたしが人造人間でもか」
「薊ちゃん性格いいから」
ここでも薊の心を名前に出した。
「構わないわ」
「そうなんだな」
「そう、心が卑しいと」
それこそ、というのだ。
「そこから化物になるからね」
「その差別する奴、悪用する奴」
「サイコ殺人鬼とかインターネットの荒らしとか」
「そういう連中こそ化物か」
「そう思うけれどね」
「成程な、あたし幸せだよ」
ここでは薊は顔をやや下に俯けさせてだった。
そうしてだ、裕香にこう言った。
「裕香ちゃんが友達でさ」
「私が?」
「院長さんが親で。孤児院の皆がいて老師がいて」
横須賀、育ってきたその街のことから話した。
「裕香ちゃんがいて皆がいて先輩がいてくれてな」
「それでなの」
「ああ、皆いてくれてな」
「幸せなのね」
「いい人が周りに沢山いてくれてな」
こう言うのだった。
「本当にさ」
「そうなのね」
「いい人達がいるってことだけで幸せだよ」
「周りに」
「そうだよ、とにかくな」
また言う薊だった。
「裕香ちゃんの今の言葉忘れないぜ」
「有り難う」
今度は裕香が薊にお礼を言った。
「その言葉忘れないわ」
「そうか」
「ええ、絶対にね」
「じゃああたし達これからもな」
「友達よね」
「そうなるな、まあ怪人との戦いはな」
このことにも言及した薊だった。
「終わらせないとな」
「そうよね、終わらせて」
「普通の女子高生の生活に戻るよ」
「それで将来は」
「大学に進学して就職して」
「結婚してね」
「お母さんになるんだな」
薊はこのことについては照れ臭そうに
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