第4章
停止教室のヴァンパイア
第90話 血の悪魔との再会です!
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てねえよ!事実を言っただけだ!」
それに関してだって、お前に影響された訳だからな。
って言うか、なんでこんなどうでもいい事で言い争ってんだ俺達?
別にああ言ったのは自分を卑下した訳じゃなく、俺には過去にそう言う部分があって、お前にはそう言うのが無いって感じで言っただけなんだが、どうもこいつには自分を卑下してる様に聞こえたみたいだな。
まあ、今でも鶇と燕に罪悪感は抱いてはいるが。
もっとも、二人は最初こそ気にしてはいたが、今はもう蟠りは無い。
「アハハハ!」
俺達のやり取りを見て、ユウナが笑い出す。
「あはは、二人にこんな不安を抱くのは意味の無い事みたいだね」
目元の涙を拭いながら、さっきまであった怯えを微塵も感じさせない満面の笑顔を作る。
「ありがとう。そう言ってくれるだけでも嬉しいよ!」
「安心しろ。こいつはさっきから本心しか言ってねえし、俺も特に気にはしてねえよ」
「ふふ♪」
「それより…」
俺はユウナの後方の方に視線を向ける。
「ん?ああぁっ!?ライ君ッ!!」
ライニーがユウナを置いてきぼりにしようとしていた。
まあ、あの様子から俺達の話を盗み聞いてたっぽいがな。
「ああもう、ライ君ったら!ごめん!ライ君を追いかけなきゃ!またね、イッ君、アス君♪」
『は?』
「……いっ…くん…?」
「……あすくん…?」
ユウナは俺達にライニーみたいにあだ名で呼びながら別れを告げるなり、一目散にライニーを追いかけていった。
「え〜と、嵐みたいな娘だな…」
「自分を受け入れてくれる存在がいた事が相当嬉しかったんだろう」
「でもまあ、良い娘だよな。敵同士ってのがなんか残念だな…」
「そればっかりはな…」
「それにライニーのお姉さんの事もなんか放っとけねえな…」
「それも少し難しいな…。ただ…」
「ただ?」
「もし、この会談で和平とかが成立すれば別かもな」
「そう言えば、ミカエルさんも三大勢力が手を取り合えればなんて言ってたな。でも…」
「今まで戦争をしてきた仲だからな…。ま、多少は期待してても良いんじゃねえか」
「そうだな」
「んじゃ、俺は買い出しの続きをしてから、お前の方を手伝いに行く」
「ああ、悪いな」
「気にすんな」
「んじゃ、後で」
「ああ」
そうやって一通り話した後、俺達はそこで別れた。
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