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儚き運命の罪と罰
第六話「禁断の言葉」
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事をもし向こうが考えていたとすれば

(なのはさんが何もできずに負けた相手...クロノやユーノ君がいたとしても万が一の可能性ができない以上だすことはできない...)

フェイト・テスタロッサの後ろに誰がいるか、そんな事はとっくにその苗字から想像がついていた。フェイトは伏兵なんてことを考えないかもしれないが『彼女』ならそれもまた有得る。クロノやなのはに万が一のことがあったら心情的にも立場的にもリンディには看過できない。

「艦長。」

「リンディさん。」

リンディは内心溜息をついていた。

(ここまで面倒な状況はそうそう無いわね...クライド、あなたならどうしたかしら?)

モニターのフェイトはいまだ二人で暴走体と戦っていた。彼女の額に光る汗が印象的だった。


「はぁ...はぁ...」

「グォォォォォォォォォォ!!!」

かれこれ戦闘開始から30分は経過したが暴走体の力は力強い咆哮が示すとおり陰りをまるで見せなかった。
対照的にフェイトとアルフの消耗は激しい、リンディやリオンが睨んだとおりやはり無謀なのだ。暴走体は鞭のように足を唸らせ強烈な水流を持ってフェイトを攻撃していた。

「グォォォォォ!!!」

そして今また咆哮を轟かせながらフェイトに襲い掛かった。

「フォトンランサー!」

「グォォォォォォ!!!」

今までに暴走体に攻撃が掠りもしなかったわけでない。逆にフェイトの被弾はゼロだ。これだけ聞けばフェイトが圧倒的に有利だった。だが、

(駄目だ...フォトンランサー見たいな攻撃じゃまるでダメージにならない)

フェイトにも手応えが無い訳では無い。『フォトンランサー』の様な小技では駄目だが大技...それこそ今フェイトが使える最強の魔法『フォトンランサー・ファランクスシフト』等を当てられれば確実に決着をつけられる。そう確信していた。この場合当てられればと言うよりも発動できればの方が正解か、相手の動きはおそろしく鈍重で『ライトニング・バインド』などで縛るまでも無く命中させる事ができるだろう。
だがそれらは大技が使えれば、と言う前提の下での話だった。

「グォォォォォ!!」

「クソォ!(のろ)い癖に...守りに何か入りやしない!」

アルフが叫んだとおりだ。暴走体が攻撃の手を緩める気配は全く無い。『フォトンランサー』は防ぐに値しないと判断したのだろう。癪だがフェイトの攻撃力はそこまで高いわけじゃあない。大技はあるがそれには当然準備がいる。そもそもフェイトは一撃の巨大な魔法で敵を殲滅すると言うよりも速さで敵を翻弄して攻撃を加えて徐々に体力を奪っていくのタイプの魔道士なのだ。その速さのためにも軽くするためにその装甲は薄い、つまり

(あんな足の一撃をまともに受けたら
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