StrikerS編
第十四話「最終戦 後編」
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俺は気合の咆哮をあげながらヴィヴィオと激しくラッシュを繰り広げる。それによって生まれた余波は先程の比ではなく、玉座の間のいたる所に衝撃によって生まれた亀裂や陥没が生じていた。
なのはは二人の戦闘を見て思わず息を呑んでしまった。
(これが翔君の力。)
今まで自分達の前ではディケイドの力しか見たことがなかった。しかし今の彼は変身せずに戦っている。彼の攻撃を受け止めるヴィヴィオも凄まじかった。
ほんの数秒二人の戦いに目を奪われていたなのはであるが、彼女はすぐに首を横に振り自身が今やるべきことに専念する。
(あと少し、あと少しでサーチャーが最深部までたどり着く!)
サーチャーの情報に目をやると、あとは最深部を残すだけとなっていた。恐らくだがあと一分もかからずに終わることだろう。
だが、そこで翔がなのはの近くを通り過ぎた。いや、ヴィヴィオに打撃をもらい吹き飛ばされたのだ。
「ま〜じ〜か〜??」
「翔君!!」
悲痛な声を上げるなのはだが、翔は叩き付けられてめり込んだ壁から頭から大量に出血した翔が顔を出した。
「ったく、戦えば戦うほど学びやがる。だけどそんな風にやられるつもりもねぇ、娘に負けたなんて父親として恥ずかしいもんなぁ!!」
頭から流れ出る血を乱暴に拭いながら翔は追撃をしてくるヴィヴィオの攻撃を避けると、彼女のわき腹に蹴りを放つ。
ヴィヴィオはすぐに返されるとは思っていなかったのか、苦悶に顔をゆがめて吹き飛ばされた。
〈なのは、後どのくらいだ??〉
〈残り三十秒で最深部??〉
〈上等!!〉
翔はヴィヴィオを追ってもう一度彼女と拳をぶつけた。
〜クアットロsede〜
二人が戦う様子をゆりかごの最深部で妖艶な眼を向けながら観察しているクアットロは先程の彼に言われた言葉をくだらないと思っていた。
「いくら貴方が私を倒さなくて誰か私を倒すのよ?」
ほくそ笑みながらモニターを見ていたクアットロだが、ふと彼が笑みを浮かべているのが分かった。
しかもただ笑っているだけではない、クアットロが監視用に置いておいた自身のサーチャーに向かって笑みを浮かべていたのだ。
(なに? サーチャーはシルバーカーテンで見えなくしているはずは、まさかそれを見つけたというの?)
彼女が疑問に思っていると、モニターの中の彼は声には出さずに口の形だけでクアットロに伝えた。『ミツケタ』と。
瞬間、クアットロの全身に戦慄が走った。同時に彼女は自身の背後に浮かぶ桃色のサーチャーに気がついた。
「まさか……!?」
クアットロが驚愕の声を上げた瞬間、新たにモニターが表示された。そこにはなのはが移されており、彼女は
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