命蓮寺と、兎の願い。
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えたら、ため息のひとつもつかなければやっていけないと感じたからだ。そこに、聖が命蓮寺のみんなを連れて入ってきた。
「お待たせしました。それでは、話を始めるとしましょうか」
「あ、あぁ。分かった」
全員が適当な場所に座り、聖が話を始めた。
「今おそらく、零さんが知りたいと思っている情報は、姉である優理亜がどうしてこのようなことをしてしまっているのかということ、そして、あの『偽りを捻じ曲げる程度の能力』はどう対処すればよいのか、ということでしょう?」
「あぁ。特に知りたいのはその2つだな」
暗基は返事をする。それに対して聖は軽く微笑むと、話を続ける。
「では、まず優理亜がなぜこのようなことをしたのか、からですね。私達が独自に調べを進めて行った結果を言わせて頂くのですが」
聖は一度息を吸い、話すための準備をする。暗基とその他の者、特に霊夢、魔理沙、咲夜の3人は真剣に話を聞こうと姿勢を正す。すると、聖の口から、とんでもない発言を聞いた。
「暗基優理亜は、操られています」
「は?」
その発言に対し、真っ先に声が出たのは暗基だった。
「操られてるって、姉貴は自分の意思で幻想郷を壊滅させようとしているんじゃないのかよ!?」
「そう。どうやら、裏で優理亜を操るものがいるようなのです。その者の詳細はまだ分からないけれど」
「そんな……」
暗基は本当に驚きを隠すことが出来なかった。暗基は、優理亜が正気じゃなくなってしまい、その結果として幻想郷を作り変えようとしていると考えていたものが、実は優理亜はただただ誰かに操られて行動を起こしているというのだから。聖はさらに話を続ける。
「詳細こそ分かっていませんが、唯一、名前だけは分かりました」
「首謀者の名前ってことか!?」
「えぇ、そのとおりです。その者の名は、『アイギス』」
「アイギス……盾みたいな名前だな」
暗基は思わず声に出してしまった。アイギスといえば、ギリシャ神話でゼウスがアテナに渡した盾の名前だっただろうか、もしくは某カードゲームにそんな名前のモンスターがいたか。などと暗基はこの場面ではどうでもいいことを考える。すると、魔理沙が突然、
「ア、アイギス……、だって……!?」
顔を驚愕の色に染めて声を上げる。それを見てその場にいるみんなが一斉に魔理沙の顔を見る。
「どうした魔理沙? もしかしてアイギスってやつのことを知ってるのか?」
暗基が魔理沙に聞くと、魔理沙は冷や汗を流しながら、暗基に話し始めた。
「アイギスは……、2日ほどだったが、私の家で一緒に暮らしてたんだ……。いきなり現れて、ここに少しだけでいいから住まわせてくれってな……」
「それは本当なのか?」
「あぁ。その時は、ちっちゃくて健気で、可愛さ
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