第一六話「平均化」
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置かれた、よく刑事ドラマで警視庁の上層部のお偉いさんが囲って会議をしていそうな机にはドアよりの席には士道たちどの組織にも関わりはあるものの、属してはいないメンバーが奥側の両サイドには必要悪の教会とフラクシナスのメンバーがお互いのサブメンバーを背後に立たせながら座り、そして必要悪の教会の隣に椿が座り、その後ろには昨日上条をお姫様抱っこしていた忍者っぽい少女と、クリムゾンとか言う赤髪のローブの少年が佇んでいた。
「まぁ、簡単な挨拶はここまでにして……本題に入りましょう」
口に含んでいたチェッパチャッパスを無造作に置かれていた皿に置いた琴里は、椿を見据える。
「聞きたいことは簡単よ。貴方たちは何?どうして私たちのここまで知っているのかは分かったとはいえ、何故そのような本があるのか。それと」
「さ、流石に一気に聞かれると、お姉さん困っちゃうなー」
苦笑いしながら、宙に何かを浮かび上がらせる椿。一瞬、琴里たちが身構えるものの、浮かび出されたのはなんらかの表示枠だった。まるで漫画やアニメで空中に出されるようなものである。
「大丈夫だよー身構えなくても。そんな物騒なものじゃないから」
椿がヘラヘラと笑いながら返すが
……まだこの人たちが何者か、俺たちは何も知らない状況だもんな。
昨日はあの本のショックが大きすぎて気になることは無かったが、考えてみれば疑問に思う節を盛りだくさんだ。
「……設定完了と。じゃあそれらの説明については必要悪の教会にはしたけど聞いていないメンバーも多いし、改めて説明しようか」
と、椿はその表示枠を自分向けから反転して、こちらに向けてきた。
そこに写っていたのは、眼鏡をかけた聡明そうな青年。少しボサボサの髪をした青年は、こちらに一礼すると
『初めまして。「葉の涙」にて円卓会議書記長を務めさせていただいている、賀川五木と申します』
??
琴里「リーブティア?」
また増えた新たなキーワードに、琴里は怪訝な顔をする。それを見て苦笑しながら、椿は琴里に言葉を投げかける。
「そこについてはおいおい説明するとして……まずは、『世界』について知っておいて貰わなきゃ、話しが進まない」
「世界……それはいわゆる、異世界というやつについてか?」
しかし椿の言葉に返してきたのは琴里ではなく、オティヌスである。
異世界。確かに通常なら聞きなれない言葉だろう。しかし
「異世界については私も知っているぞ。これでも一時は魔神だったからな」
「私たちもそれについては同等ね。元々精霊は隣界と呼ばれる異界の存在。異界についてはある程度の知識はあるわ」
自分達が平和的に対処しようとしている精霊は、本来なら異界の存在
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