23話
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ッセー先輩、最低です……」
しかも仲間二人にも白い目を向けられている。
「って、何でだよ!?」
「当たり前だ!」
「オレが持ってる物の中で一番価値があるんだぞ!?」
「……泣いて良いと思うぞ、赤龍帝」
本気で神器の中でドライグが泣いていたりする。一誠はまだ正しく自分の神器の価値を理解していないのか、それとも取り出すと死ぬと分かっているからなのかは分からないが……。
「兎も角だ。お前らに対して好意での協力を期待するより、協力して欲しけりゃ……オレがデメリットを受容れた上で価値があるって思わせる対価を持って来い。もしくはデメリットを何とかしろ」
四季の情に訴えかけると言う一誠達の取った手段は悪手だ。
「なんだよ、さっきからデメリットとか対価って、お前は好きでも無い相手と無理矢理結婚させられる部長が可哀想とは思わないのかよ!?」
「……あの部室の設備……。全部その実家から貰ったものだろ? オレ達アウトレイジは自由の為に権力は捨てている。部長さんの恵まれた生に対する対価の一つが恋愛結婚の権利だろ? 義務はいや、だけど家の力は利用したいってのは単なる自分勝手だろ?」
一誠の言葉をそう言って斬り捨てる。貴族の義務と利益……四季としてはそれを理解している。
「で、デメリットは何とか出来そうなのか?」
「部長の力でも流石に他の貴族の方々の観戦を禁止することはできない。まして、魔王様に見せないって言う事なんて不可能だ」
「それが答えだ。不戦敗になりたくなきゃ諦めろ」
「また来るよ」
内心で二度と来るなと思いながら立去っていく一誠達を見送る。まあ、お辞儀をしていく小猫には手を振っていたが。
「私は別に協力しても良かったのに」
「……あいつ等に下手な情けをかけても、付け上がるだけだぞ」
詩乃なら無理矢理結婚させられるというリアスの婚約破棄に協力すると言い出すだろうから、今回は前以て会話に参加しないように頼んでおいた。
リアスの評価は別にしても他の悪魔……特に貴族と言う連中の多くは下手に情けを見せると調子に乗ってくる。
「特に詩乃を一人にするって言う選択肢は早々取れない現状だからな」
護衛の仲間達を置いておく事も出来るだろうが、何処で詩乃の事に気付かれるか分かったものではない。……何より以前の発作の事も有る。
(面倒な事になりそうだな)
少なくとも、実戦経験のある相手にリアス達が勝てるとすれば、相手の経験と実力を上回るだけの力を持って勝利する……相手の想像を上回る強力な切り札を持ち出すべきだろうと考えている。一誠の成長か、四季と言う圧倒的なカードしか思いつかないだろう。
そう思うと面倒を感じずには居られない四季だった。
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