第101話 少年は選びたいようです
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」
確信した瞬間、MAXまで練られた『闇き夜の型』に加え『雷天大壮』
を
発動、同時に『白き雷』で牽制と魔力供給をして距離を取り、もう一つ『千の雷』を取り込んで
『雷天大壮U』改め『雷天双壮』を発動させる。
「僕が今見ているのは、その少し先……ほんの少しだけ先ですよ。」
「だからこそ、私と共に来るべきです。君を更に先へ連れて行ってあげますよ?」
この人は僕と同じだ。あの人達に憧れて、力を求めて、自分には"開発"して挫折しながら
我武者羅に修業するしかないって思った人なんだ。ただ、一番にしたものが違う。
「ふ……ふふふ、お断りします。貴方なんかとは絶対に手を組みません。」
「………残念、では君はただの危険分子だ。」
裏切られた子供のような顔で刀を構える提督。だけど、微かに構えが正眼より下がっている。
恐らくはさっきの反則じみた技の反動。連続して使えるのは3・4回で、それ以上使えば刀を
振る事すら出来ないくらいくらいの。逆に言えば・・・あと1・2回は使って来るかもしれない。
「(突っ込むのは得策じゃない。でものどかさんや夕映さん達に向けられたら・・・・
打開策が無い訳じゃないけど・・・。)「パル!!」
「あいよぉーー!」
ヒュッ パポポパンポーーン!
「むっ!?」
のどかさんの掛け声と共に全方位から煙玉のような物が広場に投げ込まれて、視界が真っ白に
なる。は、ハルナさん(達?)が助けに来てくれたのか?追跡魔法妨害入りの魔法具まで使って
貰って・・・決着を付けたい所だったけれど、負傷している今は引くのが得策!
「のどかさん、先導を!」
「りょ、りょうかいですー!」
頭を打ったのか動かない明日菜さんを抱え、視界が閉じた中をのどかさんのアーティファクトの
力で突破して、後ろ髪を引かれながらもその場を一気に離れる。
今は、こうするしかない。皆を危険に晒す訳にはいかない。今は、今は―――
ギリッ
「(いつまでこうしている気だ、ネギ・スプリングフィールド・・・・!?)」
自分の不甲斐無さに、無力さに、無知さに押し殺されそうになりながら、
僕は逃げるしかなかった。
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