第101話 少年は選びたいようです
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方法は分からないけれど、まさか―――!?
「これはこれは随分とお転婆なお姫様ですね。少々調教が必要でしょうか?」
ヒュッ!
「そんなの効かないわよぉ!!」
ヒュゴッ!
僕に向けたのとは違い、肩に担ぐようにした状態から打ち下ろすように抜かれた居合から
勢いのある剣風が飛び、明日菜さんは得意の大上段から、能力が発動している事を示す淡い
光を帯びた大剣を振り下ろす。
ガギィィィィン!!
「ちょ、なんで………!」
「ふふふ、良い反応です。そんなに意外でしたか?」
ボッ!
「きゃあっ!」
いつもならば熱したナイフでバターを切る様に無効化される気の攻撃が、まるで本物の刀と
鍔迫り合いをしているように大剣を叩き、追撃によって明日菜さんが弾かれる。
「この程度は打ち消して欲しかったのですが……まぁ良いでしょう。
さて、ネギ君。様々疑問はあると思いますがこちらの話を優先させて頂きましょう。」
ドッ!
「ぐっ!」
言いながら倒れた僕の首に膝を乗せて押さえつけ、刀を突き立てて動きを封じて来る。
僕への警告兼、人質って言う事か、クソッ・・・!だけど話にさえ乗って居れば時間は稼げる。
「ふ…計算高いいい目だ、期待してしまいます。しかし……君はその力を誰に向けるべきか
分かっているのですか教えて差し上げましょうか、君にとっての真の敵を。」
「僕にとっての……真の、敵?」
「ピンポーン♪さてここで問題です。」
話しを聞き流そうとしたけれど、それを見透かしたような話題を振って来る。
僕にとっての敵?そんなのはフェイト達に決まっている。それが本当の敵でなくてなんなんだ?
「君にとっての真の敵とはどれでしょう?
A・世界滅亡を企む謎の秘密組織。B・君の両親を奪った誰か。
C……君の村を焼き、君の人生を根本から変えてしまった何者か。」
提示された選択肢を考えてみる。A、これはフェイト達『完全なる世界』の事だ。
Bは選択肢が多い。MM元老院、旧オスティア関係者、『完全なる世界』、その他の秘密結社、
"英雄"を憎む賞金首・・・考えたら旧・魔法世界全体が対象にさえ成り得る。
「Aは現在、Bは未来、Cは過去。Aに突き動かされていると見えて実はBしか見ていない――
と見えて、本当の所はCのみを原動力として未来に進んでいる。」
そして、C。そう、僕の力の源泉は間違いなく"闇"。その理由は『村を焼いた者への怒り』、
『何も出来なかった自分への憎悪』と・・・『彼等への、力への羨望と渇望』。でも――
「違うのでしょう?本当は「―――ええ、そうですよ。」
ガカァァン!!
「む……!
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