第101話 少年は選びたいようです
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「"解放固定『千の雷』掌握"
『雷速瞬動』!」
――――ィ――ン
遅延させていた『千の雷』を即座に術式装填、即座に半分を両足に回して高速移動すると
走った所には紫電が奔り、僅かだけれど帯電する。そして、残った分の『千の雷』を解放。
誘導されるように、兵士達の間と周囲に雷が奔って落ちて迸る。
ガカァァァアアアアン!!
「"遅延解放鍵"雷王の鉾" 固定掌握『雷天大壮』"
!」
ガキュンッ
「MM精鋭兵を一瞬で……!?」
敵を殲滅、即座にもう一つ遅延していた『千の雷』を術式装填してただ一人…いや、二人だけ
残っているクルト提督と少年に向き直る。するとセラスさんが後ろの騎士団に命令を出す。
「くっ、仕方ありません!あの少年を捕えるのです!総督を守りなさい!」
「えぇー……。」
「あれはちょっと無理ってゆーかー。」
まるで統率の取れていない戦乙女騎士団・・・成程、このクルト総督が唯一の武力組織と
認める訳だ・・・。学園都市の警備に当たっていたから治安維持には持って来いで、尚且つ
扱いやすく戦となれば蚊帳の外に出来る。つまり、この二人を倒せれば―――
「いえ、それには及びません。」
ザンッ!!
「……!?」
「ほぉ、物理攻撃はまるで効きませんか。本当に雷の上位精霊だ。こんな化け物相手に素手で
殴り合いとは流石ラカンさん……ですが。」
気を逸らした瞬間左腕と左足が吹き飛び、右足も断たれる。雷化していたから助かった・・・
じゃない、両足がくっつくまで動けない!しかも今のは・・・魔法障壁を貫通された。
それにあの剣技は―――!?
「魔を調伏する我が剣技、受けてみなさい。」
ヒュッ!
「く……!"兵装転換"!!」
ジャコンッ
クルト提督が剣閃を放つと同時、『雷天大壮』を解放・固定して右手に装填して、
更に左で雷の魔法の矢を一発だけ撃つ・・・!
バシュッ!
「ほう!」
ドッ
「っ、く……!」
退魔の剣を魔法の矢で軽減して、生身で受ける事で掠り傷で済む。でも、これで間違いない。
これは神鳴流の"斬魔剣 二の太刀"!
「"右腕解放固定 『掌握』"!!」
ガキュンッ!
「いやはやこれは本当に驚いた!あの一瞬で斬魔剣を見抜いた上対応した事もそうですが、
絶対と言っても良い強化術を自ら解くとは。尋常な精神力ではありませんね。」
「お褒めに預かり光栄ですよ……!」
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