戦いの終わりに
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王であり、その接し方には細心の注意を払う。ヴォバン侯爵に馴れ馴れしく話しかけたりすれば、塩になるし、護堂のように魔王でも気軽に話しかけてもいい魔王もいる。だから今後の満城に対する扱い方を」考えなければならなかった。
「見た感じそう危険性はないんじゃないか、どっちかというと温和な性格だと俺は思う」
「でも護堂も見たでしょ。権能を使用した際の被害を」
いくら幼いと言ってもそこは魔王。今回戦闘で使用された能力のうち3つは辺りに多大な被害を与えている。風の能力は地面を抉り、ミスラの炎の馬車は建物を溶かすといった風に。
「いや、自分が引き起こした被害に比べるとましかなと思う」
「自分と比べないでください!!」
昔自分がやってきたとんでもないことを思い出す草薙護堂。
「俺も若かったな」
「護堂、もう終わったことを言っても仕方ないわ。修理はしたんだからいいじゃない」
「そういう問題じゃなくてだな、心の問題というか」
草薙護堂がまだ若い頃世界遺産を壊して回ったことは何十年経った今でも有名な話である。
彼にして思えば思い出したくもない過去だろう。
「満月様はまだ若い。正史編纂委員会が新しいカンピオーネをでっち上げたと思うだろうな。陸養家は元に神獣くらいなら倒せていたし」
「かといって実際に権能を行使してカンピオーネと認めさせてもその力を狙ってよからぬ輩がやってくる可能性も否定できませんしね。第一、満月様はまだ若いですし」
「護堂さんみたいに退廃的な生活は送ってほしくないですね」
護堂は否定の叫びをあげようとするも事実なので何も言えなかった。
「では、とりあえずうちで保護する形でいいわよね、護堂」
「まあ、そうなるかな。俺が抑止力にもなれるし」
「そのうち北斗の方が護堂の抑止力になるわよ」
そんなエリカの言葉を聞いて護堂は俺はどんな危険人物だよという声は誰にも届かなかった。
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