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101番目の舶ィ語
番外編4。人喰い村と魔女と……
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が吐き出されている。

「詩乃ちゃんが『狂気の魔女狩り(セーラムナイト)』をなぞったから、魔女は魔女を増やす事が出来るの。貴女が、ただの『村』の概念だったら『指名』は出来なかったけどね。ところが、貴女はちゃんとした一人の女の子『朱井詩乃』ちゃんだった。だから……」

「……『魔女』と勘違いされて……殺される……?」

それが本当か、嘘かなんて関係ない。
『魔女』と認識されてしまえば、魔女狩りの対象にされてしまうのだから。

「どうしてそんな事……ロアは……その性質上……嘘は付けないんじゃないの……?」

その通り。
ハーフロアのように人間から派生したロアの場合は、意思がある以上ズルは出来なくもない。
だけど、私や彼女のように生まれついてのオバケには制約がある。
つまり『物語を改変出来ない』という制約が。
だからこそ、情報戦や知恵比べになるのだ。
通常の純粋なロアは嘘を付けないから。
だけど______。

「私は魔女だからね。魔女の言う言葉はどれもこれも嘘ばかり。それが私の能力……」

辺りの状況は一変して。
私を焼いていた火が消えて。
私を貫いていた槍も消えていた。
その代わりに、今度は詩乃ちゃんが『魔女』として燃やされていた。
……ロアとロア。オバケとオバケの対決の結末はいつだって呆気ない。

『魔女の口車(ウィッチロア)』。______ロアとしてのズルさが違ったね、詩乃ちゃん」

私は魔女だから……。
だから嘘を本当のように思わせる事が出来る。

「本当ならこのまま消えちゃう貴女を食べようかなー、なんて思うけど……」

「……けど?」

「気づかないとでも思われているのかな?
いるんでしょう? リサちゃん」

私は視線を村人達の方に向けた。
私が村人達に視線を向けたその時。
村人達の体が突如消滅した。
いや、違う。
食い殺されているのだ。
その背後から現れた金色の獣によって。

「『ジェヴォーダンの獣』かぁ。村を滅ぼす『破滅系』のロアだよね、確か?」

「グルルルルル」

「声は届かないかぁ。モンジ君……いや、キンジ君がいたらまた違った結果になっていたのかもしれないね。瑞江ちゃんから話を聞いておかしいと思ったんだよね。『人喰い村』の中にいて、貴女だけは村の影響を全く受けていないようだったから」

それもその筈。
『ジェヴォーダンの獣』は『村』を殲滅出来る存在で村系のロアである『人喰い村(詩乃ちゃん)』がおいそれと手を出せる存在ではなかったのだから。

「参ったなぁ。本当なら貴女だけは絶対に相手にしたくなかったんだけど……仕方がないかぁ」

彼女は私と同じ存在だ。
モンジ君達はまだ気づいていないみたいだけど。
彼女はまだ完全には
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