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101番目の舶ィ語
番外編1。とある休日の過ごし方
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て」

「場所限定で現れるロアです。場所限定になる分、その能力は強いとされています」

「場所限定?」

「はい。トンネルで現れるのに、海で現れたらおかしいでしょう?
こういった山にあるトンネルには、特に古いものほど強いロアが発生しやすくなります」

「私達のDフォンにも反応あるしね。
モンジ君のDフォンには反応あるかな?」

キリカに言われて俺は自分のDフォンを二つズボンのポケットから取り出した。
両手に1台ずつ握ってみたがなんの反応もない。
ただの黒い携帯電話のままだ。

「ふむ。どうやら貴方には危険はなさそうですね……念の為に『コード』を読み取ってみてください」

一之江に言われた通りにカメラをトンネルの入り口に向ける。
しかし、やはり反応はなかった。

「ふむ。どうやら貴方のロアとは因果……縁がないロアのようですね……」

「因果がないって事は……」

「うん。モンジ君が持つ『101番目の百物語(ハンドレットワン)』や『不可能を可能にする男(エネイブル)』とは縁がないロアって事になるね!
だから倒しちゃってもいいって事だよ!」

「殺るのか?」

「はい。今はまだ犠牲者が出てませんが、放っておけば大事故を引き起こしかねませんので」

「まあ、十中八九、純粋な『ロア』だから早めに退治した方がいいと思うよ」

そこまで言って、キリカや一之江は俺を見てきた。
その眼差しは俺に問いかけてるような強いものだった。

______まるで、『ロア』と戦う覚悟を問われているかのような。


「……わかった。
行こう!」

「いいんですね?」

「本当に大丈夫?」

「ああ、キリカや一之江だけに殺らせるわけにはいかないからな。
だから俺も戦るよ!」

そう言って、一歩足を踏み出す。
トンネルに向けて、そこに存在しているであろう『ロア』を倒す為に……。
いつまでも一之江に頼ってはいられないしな。
それに……。

「本当に大丈夫?
経験浅いんだから無理しなくてもいいんだよ?」

キリカは心配そうに言ってきた。

「邪魔だけはしないでくださいね。
それに不可能なら早めに言ってください」

一之江は相変わらず言葉にトゲがあるがこれも彼女なりに心配しているのだろう。


俺は気がついたら憑依していた。
突然の出来事で戸惑ったり、色々危険な目に遭ったり、毒舌少女に刺されたりしてるけど。
だけど……こんないいパートナー達に出会えた俺は今、とても幸せだ。
______だから。

俺は彼女達を守りたい。
俺にロアを救える……変える力があるのなら……
例え、それが誰にも出来ない不可能な事だとしても……
俺はその……

「______不
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