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101番目の舶ィ語
番外編1。とある休日の過ごし方
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2010年5月某日。

「兄さん、電話鳴ってますよー」

休日、自宅のリビングのソファーで寛いでいた俺は、従姉妹の須藤理亜(すどうりあ)に声をかけられた。
俺の側に寄ってきた理亜は俺に携帯電話を手渡してきた。

「ん? あ、悪いな」

「いえ。兄さんの部屋を掃除してましたら偶々鳴ったので……出ないんですか?」

理亜に手渡された携帯電話からは着信音がやかましく感じるくらい鳴っている。

「休みの日にかけてくるなんて一体誰……って キリカ、か……」

着信を現す画面には、仁藤キリカと表示されている。

「はい。もしもし」

電話に出るとキリカの声が聞こえた。
会話を続けると、どうやら皆んなでケーキバイキングに行くらしい。
参加者は、七里詩穂先輩、キリカ。
一之江にはまだ連絡していないようだ。

「……ああ。わかった。そんじゃ、一之江に電話してみるよ。うん、じゃあ、また後でな」

電話が終わった俺は、次に一之江にかけようとして躊躇ってしまう。
流石にこの時間まで寝てるって事はないよな?
時計を確認すると今の時刻は午前11時。
昼間というには早いが、かといって朝っぱらというわけでもない。
なんとも微妙な時間だ。

「流石にまだ寝てるなんて事はないよな……」

以前、寝てる彼女に誤って電話をした際に、不機嫌な彼女に殺されかけた事がある。
比喩ではない。彼女には電話をかけるだけで人を殺せる能力があるのだからな。

「躊躇っててもしかたねえ。ええい。繋がりやがれー」

______トゥルルル……ガチャ。

「あ、一之「もしもし私よ。今すぐ殺しにいくわ」って早い! 色々はしょぎすぎだ!」

「殺す!」

「早えーよ??」

「何ですか? せっかくの休みの日に電話なんかかけてきて。つまらない用事ならモギますよ?」

「もぎ?」

「はい、モギます」

一之江はいつだって、一之江だった。
大変不機嫌な一之江を諭しつつ、ケーキバイキングの事を告げる。

「ふむ。ケーキですか……いいでしょう。ケーキバイキングの女王と呼ばれた私の手腕を見せてあげます!」

「なんだよケーキバイキングの女王って?」

「月隠のケーキドールと呼ばれた私の能力みせてあげます」

「メリーさんですらなくなった??」

そんな突っ込みをしながら一之江との会話を終えると______。

「あの、兄さん……」

会話が終わるタイミングで理亜が話かけてきた。
わざわざ側で俺が電話を終えるのを待っていたのか……うーん。
何だが悪いな。

「悪いな、何か用があったか?」

「あ、いえ。その……いえ、やっぱりなんでもないです」

「そうか?」

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