第二十話 日高大尉!居合もやるぜ!!その二十
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「一方向からだけでなく何方向からも切ったがな、煙で隠れてる間に」
「本来は反則だが判定は見える時だけ」
「まあ見えないところでやるのも戦いのうちだ」
「非人道的な反則でない限りな」
スポーツの世界ではままにしてあることではある。
「だからいいんだよ」
「まあこれも高等テクニックってやつだ」
「反則は見えないところでやれ!」
「しかも非人道的でないのをな!」
二人は今高らかに言った。
「これもスポーツだ!」
「武道のうちなんだよ!」
「よし、じゃあ今回もな」
「ヤッターマンの勝利の名乗りみたいに決めるか」
二人で顔を見合わせて言い合う。
「いつものあれだ」
「やろうぜ、兄貴」
信貴山という海とは何の縁のない場所でも突如として大海原のなかに出た、そしてその海の中にある岩場の上に立って。
そしてだ、二人共腕を組みポーズを取って叫んだ。
「正義は勝つ!」
いつもの決め台詞だ、だが。
日高を応援していた女子大生、女子高生、女子中学生の百花繚乱紅の乙女達がだ、その二人に一斉に石を投げつけてから叫んだ。
「死ね、馬鹿!」
「また卑怯なことして勝って!」
「たまには正々堂々として戦いなさい!」
「一度もまともに戦ってないじゃない!」
「このゴミ!」
「人間の屑!」
とかく徹底的に言う美女美少女達だった。
「今度こそ負けなさい!」
「さっさと信貴山から出て行きなさい!」
「日高大尉の敵!」
「地獄に落ちろ!」
「だから勝てば官軍って言ってるだろブス共!」
「勝負は結果が全てなんだよ!」
二人も負けていない、またしてもそれぞれ中指を立てて言い返す。
「勝てないヒーローなんてヒーローじゃないんだよ!」
「負けたら金も女もないんだよ!」
やはりヒーローらしくないことを言う。
「正義は力だよ!」
「強い奴が弱い奴を裁くんだよ!」
法皇の緑に対する星の白金そのままの言葉だった。
「だから俺達は正義!」
「勝ったんだからな!」
「わかったら俺達に人気投票入れろ!」
「さもないと打ち切りになるだろ!」
「五月蝿い、クズ兄弟!」
「このゴキブリ以下のザ=反面教師!」
美女、美少女達はその二人に昂然と言い返す。
「あんた達みたいなのが世の中を駄目にするのよ!」
「さっさとくたばれ!」
「次こそ負けなさい!」
「主役交代賛成!」
「とっとと路線変更しろ!」
「清く正しく美しく!」
「悪い奴をやっつけろ!」
美女、美少女達は悪とは何かがわかっていた、そしてその悪を憎んでいた。だが世に悪はなくならないのもまた真理だ。
そして二人もだ。自分達の正義をあくまで主張した。
「だから勝った俺達が正義だって何度言わせる!」
「正義か悪かもわからねえのかよブス共!」
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