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58あの日、あの時から

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「どういうことだ?」
「簡単なことさこの体こそが俺の適正する体からさ」
神のなかでもホワイトを除いたものが別世界で活動するには入れ物とする体が必要である。しかし誰の体でもいいわけではなく自分の体にあった体でなくてはならない。一はそれがたまたま生前のリュウヤの体であっただけだ。
「さて話はここまでにしてさっさとやろうぜ」
そう言うと一はにも構えず二人向かって突っ込んでくる。
「来るぞ!!」
左右にかわした二人だが攻撃しようとした時髪に阻まれる。その髪も固く剣で切れない。
「教えてやるよ俺の星座を………獅子座だ!!」
「ほい」
カッコつける一だがリュウヤの足払いであっさりこかされキリトに斬られる。
「この俺を倒すとは……なかなかやるな……」
「いや、ただお前がマヌケなだけだと思うが………」
「だが俺に勝ったところでなにも変わらない。もうすぐあの方が………」
そこまで言うと一は動かなくなり体が光の粒子となり消滅した。それと同時にキリトとリュウヤの体も光だした。

その現象はこの世界に来ていた皆に起きていた。

「シノン………」
「どうやら帰るみたいね……ありがと私達を助けてくれて」

「クライン……」
「ああ、どうやら帰るみてぇだな」

「リズさん!!体が!!」
「シリカ……安心して多分もといた世界に帰るだけみたいだから」

「アスナさん………」
「帰るみたいね……私達」

「リョウ!!」
リュウヤのところに一葉が来た。
「一葉……今まで色々ごめんな……結局お前を一人にするようなことにしちゃって……」
「何言ってるの!!私は一人じゃないよ!!」
リュウヤの体の光はどんどん強くなりそれに合わせ体の輪郭が揺らいでいく。
「一葉……あの日お前に言えなかった一言があるんだ……俺はお前が好きだ!!俺さお前に無理やり連れていかれたキャンプでお前と一緒に星を眺めたあの日、あの時からずっと好きだった!!」
「リョウ……」
始めてリュウヤが一葉に対して告げた自分の気持ち、それを聞くと一葉の目から涙が溢れる。
「あれ……おかしいな……もう未練なんかねぇのに……気持ちがスカッとしてんのに……涙が止まらねぇ………」
少しずつ流れ出したリュウヤの涙はそのまま流れ続ける。
「リョウ………ありがと……今まで色々あったけどやっぱり私は…………リョウが大好き!!またいつか二人で一緒に歩きたいね!!」
そういって一葉がリュウヤを抱き締める。一葉の胸のなかでリュウヤは泣き続けた。

あの戦いからしばらくしてこの世界で起きていた異変は全て元に戻った。あの日から涙を流しつづけていた。一人の少女は仲間と共に笑っている。



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