Life4 帰郷
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リアス及びリアス・グレモリー眷属らは、現在、冥界行きのグレモリー家所有の列車内に居た。
本来であれば初の冥界行きと言う事で、一誠もアーシアも興奮して楽しそうだったろうが、そうでは無かった。
いや、実際には先程まで楽しんでいた。毎度のことながらの一誠の取り合いや、グレモリー家専用列車車掌のレイナルドへの挨拶やふれあい、それにリアス眷族の恩恵のグレモリー領の土地の一部の譲渡、そしてまた取り合いと楽しんでいたのだが、だんだんとゼノヴィアのみの機嫌が何故か傾いていき、空気が徐々に重くなっていった。
「如何かしたんですか?ゼノヴィアさん・・・」
そんな空気の中でアーシアが果敢にも質問――――と言うワケでは無く、純心から来る相手を労わる心からの心配だ。
「あっ、いや、なんでも無いんだ。心配してくれてありがとう。アーシア」
グレモリー眷族の1人となってからの生活を初めて、士郎の母親であるアイリスフィールと同じくらい仲がいいアーシアからの心配を受けて素直に感謝を述べるゼノヴィア。
実際には機嫌が悪くなる原因があるのだが、アーシア自身に罪があるワケでは無いので、当たるワケにもいかった故の返事だった。
「とても、そうは見えないぜ?」
「何かあるんでしたら、言ってしまわれた方が良いですわよ?」
アーシアの純心で、空気が少し軽くなったところで、朱乃と一誠が畳掛ける。
「それはその・・・・・・」
「言いづらそうにしてるけど大体予想つくわよ。士郎の事よね?祐斗」
「はい、部長」
リアスの疑問に肯定を表す祐斗。
「木場!?」
「別に隠し立てする事じゃないじゃないか。それにアーシアさんもさっきから、心配し続けてるし」
「むぅ・・・」
アーシアの事を引き合いに出されて、唸るゼノヴィア。
「それじゃあ、説明させてもらいますけど、特別な事ではありません。ゼノヴィアは単に、この列車内で士郎さんとイチャイチャできることを楽しみにしていたのに、『用事がある』と言うメモが書き残されており、特殊転移魔法陣で先に冥界に行かれた事で不機嫌なんですよ。イッセー君達がいちゃついる姿を目の前で見ていたので余計に。そうなんでだろう?ゼノヴィア」
「ああ、そうさ!真羅先輩も今はいないし、イリヤさんの眼もここには無いから、正直楽しみにしていたのに、本人がこれさ!!」
祐斗の説明に全て的を得ている答え故、此処には居ない士郎に対して憤慨するゼノヴィア。
「やっぱり、士郎君の事でしたのね?」
「それにしても用事って何かしらね?お兄様と何か約束でもあったのかしら・・・」
「いや、無かったはずだぞ?」
『!?』
リアスの疑問をチャッカリ聞いていたのか、先程まで完全に寝
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