暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 12 「過去からの想い」
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偶然だった。けれど高い魔力を持っていたこと、助けを求める人を放っておけない性格だったから怖い目に遭いながらも彼女は事件に関わり続けた」

 スクリーンには、ロストロギアの力で暴走してしまった原生動物と戦うなのはさんが次々と映し出されていき……不意に戦う相手が人間へと変わった。それはなのはさんと同じくらいの背丈で長い金髪をツインテールにしている。

「これ……」
「フェイトさん?」
「ええ……フェイトちゃんは当時家族環境が複雑でね。街に散らばっていたロストロギアを巡ってなのはちゃんと敵対していたの」
「この事件の中心人物はテスタロッサの母……その名前を取ってプレシア・テスタロッサ事件。あるいはジュエルシード事件と言われている」

 エリオから前にフェイトさんの過去については少しだけ聞いたことがあるけど、まさかあんなに仲が良さそうななのはさんと敵として戦ったことがあったなんて……。
 スクリーンには本気で戦うふたりの姿が映っている。なのはさんはまだ魔法と出会ってから間もないはずだが、フェイトさんに劣らない力量を持っているように見えた。天才のようにも思えるけど、命懸けの実戦を繰り返していたことを考えると妬みのような感情は湧いてこない。
 ふたりの戦いは終盤へと入ったようで、フェイトさんがなのはさんをバインドで動きを阻害し、そこに大規模な魔法を放つ。雨のような魔力弾にフィニッシュで放たれた雷槍。その威力は実に凄まじいものだった。
 しかし、なのはさんはそれに耐えてみせた。
 今度は逆にバインドでフェイトさんの動きを止めたなのはさんが砲撃を放つ。フェイトさんはそれに耐えてみせた。レベルの高い戦闘に驚きを隠せないが、次の瞬間私達フォワードは思わず息を呑んだ。残留していた魔力が空へと上がり、一箇所に集まっていたからだ。

「収束砲!? こんな大きな……」
「9歳の女の子が……」
「ただでさえ、大威力砲撃は体にひどい負担が掛かるのに」
「……その後もな、さほど時も置かず戦いは続いた」

 シグナム副隊長の言葉をきっかけに映像が切り替わり、私服姿で魔力弾に対して防御魔法を張っているなのはさんが映し出される。魔力弾が飛来した逆側から襲い掛かってきたのは、ヴィータ副隊長だった。

「これは……私達が深く関わった闇の書事件と呼ばれるものの映像よ」
「事件の前半は我らの方が力は上だった」

 その言葉を証明するかのように、防御魔法だけでなくレイジングハートまで粉砕してなのはさんを吹き飛ばすヴィータ副隊長。バルディッシュを切断しながらフェイト隊長を撃墜するシグナム副隊長、といった映像が流れていく。
 そして、ショウさんとシグナム副隊長の戦闘が流れ始める。剣による近接戦、距離を取りながらの射撃戦……と凄まじい勢いで戦況は変わるが、常にシ
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