sts 12 「過去からの想い」
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すると笑顔で手を振ってきた。
私達は4人固まってソファーに腰を下ろし、向かい側に座っていたシャマルさんの横にショウさん達が腰を下ろした。なのはさん達のことでも話題にして沈黙の時間が流れないようにしようかと思った矢先、先に口を開く人物が居た。
「よし、確認も出来た……フォワード、お前達に話しておくことがある。本当なら明日なのはから行われる予定だったんだが、こうして待機しておく必要が出来た以上、ただ待っているだけなのも時間が勿体無い」
だから今自分が代わりにやっておく、とショウさんは続けて一旦口を閉じて視線を落とす。視線が再びこちらに向けられた時、身が強張ってしまうほどの真剣さが彼の瞳には宿っていた。
「別に身構えて聞く必要もないが……これから見せる映像と行う話は実際にあった現実であり、今後お前らの行動次第ではいつその身に起きても全くおかしくないことだ。そのへんは心して聞け」
いつもならば私達は元気に返事をしていたのだろうが、普段とは別人とも思えるほどの圧力にも似た真剣さに頷き返すことしかできなかった。
ショウさんが映像を出そうと操作しようとした矢先、彼のデバイスであるファラさん。それに今日機動六課に合流したセイクリッドキャリバー、通称セイバーさんが代わりに操作を行う。長年一緒に居るだけにマスターのやりたいことは理解しているようだ。
ちなみにセイバーさんは人懐っこくて明るい雰囲気のファラさんとは違って、落ち着きがあって凛とした雰囲気だ。この部隊で言えば、話し方に違いはあるけどシグナム副隊長に近いかもしれない。
「今から10年ほど前……ひとりの少女が魔法に出会った。その子は魔法なんか知りもしない普通の少女で、友達と一緒に学校に通って、家族と幸せに暮らしていた」
直後に映り出された映像には、栗毛をツインテールにした女の子が映っていた。明るく温厚そうなその子はとてもなのはさんに似ている。
「この子って……」
「ああ、お前達もよく知っている人物……昔のなのはだ。本来なら魔法なんてもの知ることなく、平和な世界で一生を送るはずだった。だがある日、事件は起きた……俺やなのはの住んでいた街の至るところに、色々あってロストロギアが散らばってしまったんだ」
ショウさんも魔法のないその世界で生活していたわけだけど、ご家族に関係者が居たこともあって魔法のことは認識していた。
街に散らばったロストロギアを集めようとしていた人物の助けを求める念話もあり、まずは状況を確認しようとしたらしい……そして、同じように念話が聞こえていたなのはさんが魔法に出会ったところを目撃したらしい。
「俺達の住んでいる世界は管理外世界……言うまでもなく魔法学校なんてものはなかったし、なのはには特別なスキルもなかった。魔法と出会ったのは
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