第二章 世界からの逃亡者三人。
11.ガッカリですよ
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ふひー、久々のシャワーで気分が落ち着く。海入ったから髪の毛はパサパサするわ身体はベタベタするわで気持ち悪かったんだよね。
それにしても部屋毎にトイレと別で浴槽付の風呂があるとか間違いなくボンボンが泊まる部屋である。ファンタとタコスって組織は金持ちなのか。
−−あれから束先輩の小脇に抱えられたまま山を抜け街につきホテルへと来たのだ、小脇に抱えられたまま。
メカウサミミつけた美人が銀髪の少女を背負い、少年を小脇に抱えたまま走っているのである、新しい都市伝説となりそう。
しかし周りの視線を釘付けだったがすぐに馴れた、ホテルの受付では受付嬢にくーちゃんと一緒に手を振る余裕だってあった。何故か頬が引きつってたてた、解せぬ。
そんなこんなで現状シャワーをようやく浴びて新しいの服に着替えた上代翔…なんか気分はもうニュー上代って感じだよ。風呂のありがたみがわかった、普段当たり前だったものがこういうときにふとありがたみがわかるなんて逃亡生活も悪くないね……いや良い訳でもないけど。
「おっ、かーくん上がったのかい!」
「はい、お先でした。久しぶりのシャワーでスッキリしましたね」
「かーくんさんさっぱりされましたね、さっきまではボサボサの髪に磯の香りを漂わせ酷い有り様でしたが見違えました!」
「ぐふぉ!やっぱ見れたもんじゃない身なりだったよね…自覚はあったけどくーちゃんに言われるとなんかダメージが入るよ」
「かーくん、くーちゃんには悪気はないんだよ。ふと心を抉っていくだけで…」
「ですね、なんか純粋に悪気無く言ってるのがわかる分余計くるものがありますが」
「どうかしましたか?」
「いや何でもないよ、くーちゃん」
さて眠いからそろそろ寝たいんだけど束先輩とくーちゃんはどうするのだろうか?
話すこととかあるなら起きておくのだが…とベッドに入りながら聞いてみる。
「んー特にないよ。束さんもお風呂入ったら今日はもう寝るつもりだしね!というかベッドに入りながら聞くとか寝る気満々じゃんか!」
「そうですね、束様も臭いますし入りましょう」
「ちょ!?仮にも乙女な束さんなんだから臭うって言い方は傷つくよ!」
「プッ、乙女…」
「あ、申し訳ありません束様…ただやはり磯の香りが…」
「かーくん乙女って部分に反応して笑ったな!?いーもん!くーちゃん一緒にお風呂入るよ!」
「…」
「はい、束様」
「ふっふっふ、かーくん羨ましいからって覗かないでね!」
「………」
「あ、あれ?かーくん?」
………………zzZ
「束様、既に寝ておられます」
「なんなんだよ、もー!」
▽▽▽▽
……ん、久々に気持ちよく寝れた。ベッドがフカフカで気持ちよかったし。昨日は気にしていなかった
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