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我輩は逃亡者である
第一章 ただいま逃亡中ぼっち。
壱。我輩は天災である
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て。目は血走って変なこと叫んでるし」
これが束の中で上代翔が有象無象の一般人から予想できない変態へと変わった瞬間であった。

「それにしてもあの逃亡中の危機せまる表情とスピードはちーちゃんを彷彿とさせるものがあったね。流石にちーちゃんの方が怖いし速いけど。それにちーちゃんは追う側だしね」
うーん樹海に入られると衛星でも中々見えないなぁ、そんなことを呟きながら新しい人間の行動に少し興味をもった束であった。





▽▽▽▽


そしてまた日がたったある日のこと

「いけぇ!ゴーレムl号くん!いっくんと白式の勇姿をその頭部に収められたカメラで記録するのだぁ!いけ今だ、シャッター!」


篠ノ之束はIS学園に無人機を送り込み親友の弟を盗さ…撮影していた。なんとこの無人機両腕からビームが出るだけでなく頭部に収められたカメラで撮影が可能なのだ、寧ろ両腕の武装は撮影時間を稼ぐためのオマケである。……そのオマケの威力が洒落にならないのが問題なのだが。更に本人はその事を欠片も気にせずノリノリで遠隔操作してるのだが。全くもって甚だ迷惑なやつである。

−−しかし
「うわ、片腕切られたよ!?いっくんやるね!でもまだ頭部のカメラは生きてるもっぁぁぁあ!?返す刀で頭も切られちゃったよ!」
調子にのって遊びすぎたせいで片腕だけでなく頭部(カメラ内蔵)まで切り落とされてしまった。

「むむ、流石いっくん。撮影用無人機とはいえゴーレムl号くんの頭を切るなんて、まあもう撮影できないし自動操縦でいいや」
そんなことを言いながらポイッとゲーム箱風のコントローラーを投げ捨てる束。
そして最後にアリーナに見当たらなかった愛しい妹を探そうと校内の監視カメラをハッキングしてみると…


−−保健室の窓から飛び出す上代翔の背中が見えた。

「ちょっ!何できみがいるのさ!?てかまた逃げてるし…でもIS学園から出ようと思ったらモノレールに乗らないと出られないんだよ?来たことないはずの場所で一直線にモノレール目指せるのは凄いけどさ…」

…久々に、本当に久しぶりに束の予想を外し驚かせた人間であった。そしてその彼がこのまま捕まって解剖されるのは惜しい気がした。
因みに捕まっても解剖されると決まったわけじゃない。

「ま、これも何かの縁と思ってこの束さんがモノレールくらい動かしてあげようじゃないか」
まあ君ならモノレールが動かなくても逃亡しそうだけどねー、そう呟きつつも上代翔がモノレールで移動できるよう手助けする束であった…

−−無人のモノレールのドアが自動で開いたり勝手に動くのに特に反応もなくモノレール内でくつろぐ彼は確実に感覚がずれていると思いながら。
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