5話
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「…凄い」
「……スゴい〜いっ、ねっお兄ちゃん、ママ」
ぎゅっと流架が琉徒の手を握る手に力が入る。
流架は茫然と目の前にキラキラと輝く真新しいパーティー用の高級衣服を見つめる。
「あのっ…会うだけなんですよね」
「あれっ…言って無かったけ、息子達に紹介したら、直ぐに結婚式を行うんだよ」
……結婚式
…結婚式…って、結婚式だよね。
あの結婚式だよね…。
「…結婚式…ですか」
「そう、結婚式だよ」
琉徒が微かに吐息を付く、大事な事を直前まで、言わないのはこの母親の血筋なんだとハッキリと自覚する。
「るーちゃんーっ」
流架がヒラヒラしたドレスの裾を掴む。 慌てて流架からドレスを掴んだ手を離させる。
「ダメだ勝手に触ったら」
「ごめんなさい…」
「まぁ、まぁ流架君はママに合うと思ったんだろう」
コックンと流架が頷く、琉徒は気まずそうに目を逸らし。
「ごめんね、流架」
流架はもう8歳になる何も分からないただの子供ではない事を俺はいつも忘れてしまう。
それだけ、流架と離れていた時間が長いのだ。
月に1回は必ずと言って入院をしていたし、心臓の負担を考えて運動も出来なかった、小さな流架は公園で遊んだり家の中でも走り回ったりと、元気いっぱいの流架を当時の俺は見たく無かった。
つまりは、俺は距離を置いていたんだ。
「ごめんね、るーちゃん」
「…お兄ちゃん、どうかした」
まだ8歳の流架には俺の病気の事は話していない、無理な事をしなければ発作が起きる事が無かった為、母親に俺が頼んだ願いだった。
「大丈夫なら、いいよ…ママコレ似合うよ」
キラキラした服を指差す流架に俺も頷く、自慢じゃないが俺の母親はかなり綺麗な人物だ、まぁ本人も年齢不詳な行動が多いし。
「流架も選んでくれたのねぇ…ん〜っ、どれがいいかしら」
「お母ーさんはオレンジと青が似合うよ」
そう俺に取って母親は太陽(希望)であり空(自由)であり。
俺の神様みたいな人だ。
何度この命を助けてくれたか分からない。俺の神様。
「幸せに成ってね」
ボソリと俺が呟いた声は小さくて誰にも聞こえないと、思っていたのだが。
「ーっ」
真っ赤な顔をした母親と俺に向かって静かに決心した様に言う。
「幸せにしてみせるよ3人共」
「大丈夫なら、いいよ…ママコレ似合うよ」
キラキラした服を指差す流架に俺も頷く、自慢じゃないが俺の母親はかなり綺麗な人物だ、まぁ本人も年齢不詳な行動が多いし。
「流架も選んでくれたのねぇ…ん〜っ、どれがいいかしら」
「お母ーさんはオレンジと青が似合うよ」
そう俺に取って母親は太陽(希望)であり空(自由)であり。
俺の神
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