第一章 ただいま逃亡中ぼっち。
01.自由のために今日も逃げる
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性IS操縦者にそっくり、ってか本人だろ」
「………ごっつぁん!旨かったです!」
「おい待て坊主!!」
チクショウ!どこの誰か知らんけど貼り紙なんてしやがって…気楽に飯も食べれない!振り返れば大将が何処かに電話をしてる。
ああ、耳を澄ませばサイレンが、目を凝らせば赤い回転灯が見える。まるで犯罪者を追いたててるかのようではないか…
「俺がいったい何をしたってんだぁぁぁァ!!」
切実に教えてもらいたい。ISを動かしたくらいなんだ、世の中の半分の人間が動かせるんだ。その人間全員にバベルの塔(男の象徴)がついてないだけじゃんか!それがたまたまタマタマついた人間が2人ばかしIS動かしちゃったからってなんだ、三毛猫の雄が珍しいみたいな感覚ではしゃいじゃって!そもそも三毛猫の雄が30000匹に1匹に比べて男性IS操縦者は35億人に1人だぞ!
−−まあ三毛猫の雄とかより俺らの方(男性操縦者)が断然珍しけどね!桁が違うわ、そりゃ追いかけるだろうさ!でも俺は愛玩動物でもペットでも、ましてや実験動物じゃないんだよ。自由に生きたいんだ!実験場やIS学園みたいな檻に入ってたまるか!
俺は俺の自由のために今日も逃げる!ああ…視界の端にうつる富士山が綺麗だけど滲んで見える
▼▼▼
2人目のIS操縦者発見の翌日IS学園にて。
「おい、織斑。話がある」
「ん?ちふ、織斑先生なんですか?」
千冬姉に呼び止められたのだが…とてつもなく微妙な顔を浮かべている、いったい何の話なのだろうか?
「昨日全国一斉男性IS起動テストが行われただろ?」
「ああ、そういえばそんなのするってニュースで言ってたな…それがどうかしましたか?」
「それでだな…一応見つかったんだ、もう一人男性でIS起動出来る者が。それもお前と同い年のやつが」
「ッ!?」
なんだって…!
「ほんとかよ千冬姉!?いやー初日からずっと男一人で女子の視線に晒されて正直辛いものがあったんだけどこれで少しはマシになるよ!」
ホントに辛かった…!気楽に話しかけられる男は一人もいないし久々に会った幼馴染みの箒は何かムスッとしてて話しにくいことが多いしオルコットとは初日から売り言葉に買い言葉で数日後に決闘することになるし…
「それでいつ来るんだよ!もう一人の男子は!」
「あーいや、その男だがな…」
ん?そーいや千冬姉話しかけてきたときから微妙な顔してるし珍しく歯切れが悪いな。さっきから興奮のあまり千冬姉って言ってしまってるけど叩いてこないし。
「どうしたんだよ?もしかしてそいつに何かあったのか!?」
「いや…その、なんだ。そのもう一人の男子なんだが…現在逃走中だ」
「なん…だと?」
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