world war5−『夢の主』−
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ガカガガガガガカガガガッ!
ズガガガガガガガガガガガガガガガガカガガガガガカガガガガガガガカガガガッ??
マシンガンすら遅く感じる程の衝撃音の連鎖。
ホロウの全速力、それがトゥルー・エクスキャリバーの効果と合わせれば、マトモに喰らった相手は『設定』から消去される。
−−筈だった。
「……あっれ〜?」
やはり傷一つ付かない。
それどころか、『トゥルー・エクスキャリバー』の方に傷が入っている。
絶対に傷つかない様に『設定された』、トゥルー・エクスキャリバーが、だ。
「……如何やら、異能を完全に弾くみたいですね。この分では概念魔法も通じないでしょう」
「困りましたね、私達の存在自体が異能のような物なのですが……」
彼ら《白亜宮》のメンバーは、基本的には人外だ。
例えばアッシュは、ローレライと呼ばれる、神に近き種族と人間のハーフだし、
ホロウはかの『グリーヴィネスシャドウ』の「 」に魂を吹き込まれた存在だ。
ダークに至っては種族すら確立していない。
この世界は唯の人間達が住む世界だ。《白亜宮》などとは違う。
この世界からすれば、この種族そのものが『異能』に等しいのだ。
「……ん?なんですか?アレは」
ダークが、何かに気付いたように女神像の足元を指差した。
一匹の猫だ。何の変哲も無い、唯の猫。
その猫は三人を一瞥し、女神像を眺め、そして−−
扉を、さも同然のように開いた。
「なッ??」
その時声を漏らしたのは誰だったろう。兎に角驚愕したのは確かだ。
女神像の心臓部に虚空へと繋がる穴が開き、猫はその穴の淵に信じられない跳躍力で飛び乗ると、
再び三人を見て、首を振る。
−−『付いて来い』、と。
「……行きましょう」
「ですね」
一匹と、三人の影は、直ぐに空間の穴へと消えた。
−−そして、再び『ソレ』は現れる。
ドプンッ
自由の女神が、闇に覆われた。
街は暗闇に覆われ、夜の月は深淵へと堕ちる。
街灯は総て呑み込まれ、一筋の光も無くなった。
踏み出す。
草木は枯れた。
踏み出す。
石は砕けた。
踏み出す。
生命は途絶えた。
圧倒的な殺気は、それ自体が形を持って総べてを『コワシテ』いく。
歯車を破壊する為。
世界転生を止めさせない為。
本体である『 』は、アメリカに降り立った。
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