マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0983話
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も確かだ。俺がこうしてここにいる理由があるのか? これならばロゥリィと共に修行でも……」
眉を顰めつつムラタがそう告げようとした、その時。
アルヌスの丘全体に非常警報が鳴り響く。
「何だ!?」
暇をしていたからこそか、獰猛な笑みを浮かべたムラタがそう叫ぶ。
その様子に苦笑を浮かべつつ、周囲を見回す。
非常警報が鳴ったという事は、間違いなく何らかの緊急事態が起きたのは確かな筈だ。
あるいは連合国が攻めて来たのか? 古龍の襲撃? そんな風に思って空中へと浮き上がってみるが、特に何が起きている様子もない。
こちらに向かってくるトレーラー型のエアカーが盗賊に襲われたのかとも思ったが、それもまたない。
……いやまぁ、この辺の盗賊達は既に一掃している以上、その可能性は少ないと思っていたんだけどな。
ともあれ、こうして上空に浮き上がっても特に以上は見当たらない。
何があった? そう思って地上へと降りていくと、そこには見覚えのない男が沈んだ様子を見せている。
恐らく他の世界から異世界間連合軍で使っているこの基地を運営する為に派遣された人材だろう。
「あの、その……すいませんアクセル代表! 先程の警報はこちらのミスです」
その言葉と前後するように、アルヌスの丘へと通信が響き渡る。
『先程の非常警報は担当員のミスです。安心して下さい、現在アルヌスの丘では特に非常事態という訳ではありません』
なるほど。そう納得しようとして、先程の放送内容に首を傾げる。
アルヌスの丘では非常事態が起きていない? つまりそれは、アルヌスの丘以外では非常事態が起きているという事になるんじゃないのか?
そんな俺の疑問を読み取ったかのように、操作ミスを知らせに来た男が口を開く。
「アクセル代表、至急ホワイトスターに戻って下さい」
どうやら当たり、か。
「何があった?」
「マブラヴ世界にて大規模なBETAの移動が確認されたそうです」
「……それだけか?」
それは良くある事……とまではいかないが、そこまで珍しくもないことだ。これまでにも幾度かそういうのは起きており、事実今までは対処してきたのだ。
だがそんな俺の言葉とは裏腹に、男の表情は半ば引き攣っている。
「それが、これまでにはない規模らしいです。1つの群れが10万から20万規模だとか」
「確かに多い……ん? 待て、1つの群れ?」
「はい。鉄原ハイヴ、アンバールハイヴ、リヨンハイヴの3つのハイヴにそれぞれ周辺のハイヴから大量のBETAが……」
「……なるほど」
確かに今までにない程の事態だ。それを考えれば、これだけ焦っているのが分かる。
特にシャドウミラー出身じゃない以上は経験が足りず、どうしても冷静に判断
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