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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
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は発生しない。そのため、その重さによって生じる慣性の法則や遠心力なども正常な値を示さなくなるだろう。

―――でも。

()()()()六王(じぶん)達にとってはハンデどころか道端の凹凸にすらならない。

そう結論付ける少年の思考を裏付けるように、目と鼻の先の空間で圧倒的な輝線の嵐が巻き起こった。

あまりに圧倒的な剣速は、音すら遅れさせた。

数瞬遅れ、アバターの前髪が真夏の空気のような熱風に煽られて跳ね上げられる。淡いサファイアのような二つの瞳が外気に晒された。待機中の酸素が焦げた際に発生するオゾン独特の刺激臭が、うっすらと鼻腔をくすぐる。

網膜に幾重にも重なった光の残像が映る中、少年は口角を大きく吊り上げた。

口からこぼれ出るのは、単純な確認。

「気に入った?」

置いた一振りも加え、計二振りとなった光の剣を戻し、腰に付属のカラビナで吊るした《絶剣》と呼ばれる少女はいつものように――――誰よりも見慣れた太陽のような笑みを浮かべた。

「もちろんッ!!」
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