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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第2章 ヘンシェル星系攻防戦 後編 生存率3.8%の真実
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った。
何分立ったのだろうか。
あたりは業火に焼き尽くされていた。周囲には燃え上がる防御陣地や兵士がいて、どの兵士も狂ったようにのた打ち回っていた。まさに地獄絵図であった。
そのとき、ふと帝国軍側の攻撃陣地を見ると帝国軍の装甲擲弾兵が私にトマホークを振り下ろそうとしていたのだ!
私は、コンバットナイフを抜くなり、彼の喉元を切り裂いた。
彼はそのまま倒れたが、その後に見えた光景は想像を絶するものであったと記憶している。それは、一面を覆う帝国軍であった!私は
「第1分隊防御射撃位置につけ!
各狙撃班の裁量で攻撃せよ!」
と命令した。そのとき第1分隊は私の周囲にいたため、各々が帝国軍に対して狙撃を開始しようとした。しかし、そのとき腕についていた小型タブレットに
「ゼッフル粒子高濃度分布の可能性あり。」
と書いてあった。敵はゼッフル粒子を分布していたのだ。
私は急いで第1分隊に狙撃を中止させ、白兵戦への移行を命じた。
さっき倒した擲弾装甲兵のトマホークを握り、いつ終わるともしれない白兵戦に突入した。敵も火器を使えないしこっちも使えないと考えると白兵戦はある意味で楽であった。なんせ、後方遠距離から不意打ちということがないからだ。
2人の擲弾装甲兵が私にかかってきた私は一人をかわし、後続のもう一人を槍で目を突き、首を切り裂いた。次にもう一人の方の胴を切り裂いた。
その後、30分間にわたる白兵戦を展開した。
2100時くらいであっただろうか、敵の後方にいる部隊が動揺し始めたのだ。
さっき上空に敵味方不明のヘリが通り過ぎたのちのことであった。
そこから20分後、私は第1分隊に対し戦いながら味方の防御塹壕への集合を命じた。
私は逃げながら、戦い、敵を殺し最初にいたポイントR防御地点まで帰ってきた。
そこで集合した第1分隊員は自分を含めてわずかに5名。
残りのほとんどが戦死または行方不明となってしまった。
自分の指揮の未熟さによるものだった。
あの時もっと密集して、戦っていればこうはならなかったはずだった・・・・
その後、帝国軍の攻勢がいきなり衰えてきたのだ。
私たちはこれに乗じていまだに食い下がってくる擲弾装甲兵に対して猛然と攻撃を仕掛けた。そこにいたのは1個中隊ほど。今までの1個師団以上と戦っているより圧倒的にましな戦いができた。たった5人だけで。
敵を1個小隊ほどにまでうち減らしたところで、帝国軍の攻撃陣地が赤く染まり始めた。この時我々は初めて、援軍が帝国軍後方に降下したことを知った。
我々生き残りの5名はこれに乗じて残敵を皆殺しにしようとしたら、帝国軍の攻撃陣地から装甲服を着た1個小隊がこちらに向かってくるではないか!
我々は身構えたが、200m近くに彼らが来てそれに攻撃しようとしたところその1個小隊は我々同盟軍のも
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