本当の強さ
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タンさんたちは自分たちが病気を持ち込んだなんて気づいてなかったんだから・・・
サラさんはそんなタンさんを見て、鼻で笑う。
「フン・・・開発しか頭にないお前たちには本当にうんざりだ・・・もう顔を見なくていいと思うと清々する・・・」
「ウソつき!なんでそんなことばっかり言うんだよ!!」
サラさんの言葉にマキくんが反応して大声を出す。
「俺・・・知ってるんだ!サラ姉ちゃんが毎日崖の上の屋敷を見上げていたこと!
最初は屋敷の奴らが憎いんだと思ってた・・・でも違うよね?だって・・・だって・・・サラ姉ちゃん・・・いつも泣きそうな顔してたもん!!」
マキくんは泣きそうな顔でそう言う・・・マキくんは気づいてたんだ・・・だから屋敷に出入りなんかしてたのかも知れない・・・サラさんが毎日見ている人たちを見に・・・
「ガキが・・・」
「ごめんなさいサラ!私たち大人が気づかなきゃいけなかったのに・・・」
「情けない・・・あの頃は森の発展ばかりに目がいって悪いところを見ようとしなかった・・・」
村の大人たちもサラさんに言う。サラさんはそちらを見て押し黙ってしまう。
「サラ・・・お前一人が背負う必要はないんだ。どんなことだっていい!全部話してくれ!
どんな言葉も、どんな思いも・・・もう絶対に無視したりしない!!」
タンさんがサラさんを抱え混みながら言う。サラさんはそんなタンさんの頬にそっと手を伸ばす。
「・・・私の力が尽きる前に、お前たちの魔法が解けてよかった・・・」
サラさんは笑顔でそう言ったあと、涙を目一杯に浮かばせる。
「・・・だけどっ・・・本当は私・・・もっと・・・ずっとお前と一緒にいたかった・・・」
サラさんは大粒の涙を流し、目を閉じる・・・え?サラさん?
「・・・サラ!?しっかりしろサラ!?」
「私が助けます!」
「ウェンディ!何を・・・」
「安心しなさい。治癒魔法よ」
ウェンディはサラさんに魔力を当てる。しかし、サラさんの顔色はまったく良くなる気配がない!
「・・・シリル・・・どうしよう・・・魔法が効かない・・・」
「くっ!俺もやる!!二人でやればもしかしたら・・・」
俺は水天竜になりサラさんの治療をする。しかし・・・全然サラさんの様子はよくならない。
「体の奥まで病気が入り込んでる!」
「どうしよう・・・どうしたらいいの?」
「そんな・・・なんとかならないの・・・」
「サラ姉ちゃん!!」
マキくんや村の人たちも心配そうに見守る。なんとかしたい・・・だけど、どうすればいいんだ!?
このままじゃ・・・サラさんが・・・
「ぐ・・・」
「ウェンディ・・・」
ウェンディは涙を目に浮かばせる・・・頼む!!なんとか・・・なんとか治ってくれ
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