第三話 引越
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娯楽施設が用意されていて、二階のアッパーデッキは中央通路の左右に客室の扉が並んでいる構造になっている。
別名、『空飛ぶリゾート』とも呼ばれる全席スィートクラスの超豪華旅客機。
座席ではなく10からなる超一流高級ホテルと同じ部屋が並んだ構造となっており、それぞれの部屋にはベッドやシャワー室なども完備されている。さらにコックピットの上にあたる場所には、二部屋分の大きさをしたさらにワンランク上の特別な部屋が用意されている。
経費削減の為に魔法使いによって室内には空間拡張魔法が掛けられていて、おかしいと思われないギリギリの領域で内部と外部の差に違和感がある。
他にも防護の魔法や軽量の魔法などが掛けられていて、日本人特有のこだわりがあらゆる場所に施されている。
……お値段なんと!!片道チケット20万円。魔法無しだと50万切れなかったと言われる飛行機である。
『間もなく飛行機が動きます。なお、この飛行機は各部屋に慣性が0になる特殊な仕込みが為されています、飛行機が離陸して機体が安定するまでの間は部屋から出ることの無いようにお願いします』
飛行機の機内放送が流れた後扉が叩かれ、キャビンアテンダントが「間もなく飛行機が動き出しますので、お客様がちゃんと部屋にいらっしゃいますか安全確認の為、部屋の中を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」と声を掛けて来た。
返事をすると「失礼します」と言って扉を開けて部屋を見渡す。
あらかじめふみとほのかについて言っておく。
「4号室は俺とそこに寝ている人で、こっちの2人は5号室です」
「分かりました。安全の為、離陸前に各部屋に鍵をかけさせていただきますが、よろしいでしょうか?」
「大丈夫です」
「5号室の方もかけさせてもらいますね」
キャビンアテンダントにふみとほのかも頷いた。
キャビンアテンダントが鍵を掛けて去っていった後、そろそろ出発するのでロッカーソンを起こす。
「おい、起きろ〜。起きてください、ロッカーソン先生」
「う〜ん。あぁ、もう出発ですか?」
「はい、それにしても何で起こさせたんですか?」
「離陸した後他の乗客の方に挨拶させようと思って……。この飛行機に乗っているのは魔法界にも影響力のある権力者ばかりですから、知り合っておいて損は無いですよ」
飛行機が離陸した後、鍵が解除されて出歩けるようになった。
ロッカーソンはさっそくエメ達3人を連れてメインデッキにあるホールへと向かう。
ホールには既に多数の客が降りてきており、複数の場所から入る注文に対応する為、キャビンアテンダント達が駆け足にならない程度に急いで動き回っていた。
「ハハハハハ、おや?あれはヴェガではないかな?」
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