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ハリー・ポッターと蛇の道を行く騎士
第一章 原作開始前
第一話 入学案内
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んなことを言われたのか分からないという顔で答える。

「えっ?だってゲンさんからの紹介状を持ってるから、正式なお客さんでしょ?」

「叔父さんの?」

「……紹介状?……ほのかちゃん、見せて……」

 本当に持っているならば、さっき来たときに何故見せなかった?と警戒しているエメの横で、ふみが手紙の内容を確認する。

「……本物」

 ふみが頷いて、ようやく話し合いが始まる。
 早速、ほのかが気になっていることを質問する。

「あの、それで貴方は結局誰なんですか?ゲンさんとはどういう関係で?」

「私はボーバトン魔法アカデミーの教員をしているロッカーソン・ヴェガです。学校ではヴェガ先生と呼ばれている……貴方達はまだ生徒では無いので好きに呼んでいいですよ。それで、彼は何も知らなかったらしいのですが、貴方達はボーバトン魔法アカデミーについて何か知ってますか?」

「いいえ、何も……」

「……何かの、実験施設……ですか?」

「まさか、貴方達は……本当に何も知らないのですか?エメ君のご両親の事や、自分達の持つ力について何処で何を学んでいくべきなのかを?」

「学ぶって、小学校でちゃんと勉強してるよ?」

「ちょっと待った!」

 大人しく話しを聞いていたエメは椅子から飛び上がるようにして立った。
 その全身からは怒りが迸っているようで、空気が張り詰め辺りに緊張が走る。理由は分からないが怒っている様子の来訪者を睨み付け、エメは口を開く。

「お前、俺の本当の両親を知っているのか?」

「貴方が……あのアーロン家の末裔ともあろう者が……何も、知らないと? 自分が、どれほど偉大な血筋の生まれにあるかも?」

「「?」」

「ちゃんと説明しろ、俺はこの世界の王族か何かとでも言うつもりか?」

「違います、我々の世界でのこと、魔法使いの世界。私を始め、貴方の両親の生きる世界でのことですよ」

「またそれか……」

「……さっきから何を言っているの?」

 ロッカーソンの信じがたい会話に頭を抱えたエメの横で、ほのかが首を傾げている。
 何も知らない2人に、ロッカーソンは我慢の限界を迎えてしまった。

「事情は分かりました。これだからマグル生まれやマグル育ちの魔法使いと話しをするのは嫌なんですよ」

 その後に続いた一言の罵倒のセリフで、屋敷内が静まり返った。
 まるで時間の流れが止まってしまったのではと錯覚する程に、エメの怒りが充満した緊迫とした空気に変わる。
 しかし、気が付かなかったロッカーソンはそのまま言葉を続ける。

「俺らが……何だって?」

「魔法使いです。しかもアカデミーでキチンと学んで、訓練さえ受ければ、そこらにいる有象無象の魔法使いなんかよりずっ
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