sts 11 「消え行く不安」
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
またあなたは少し会わない内に……いつか刺されますよ」
「誤解を招くようなことを言うな、俺とティアナはそんな関係じゃねぇよ。多分気に食わない存在と思われてるだろうし」
「え……いや、そんなことは。良い先輩だと思ってますよ!?」
「本当か? この前話したとき、お前割りと睨んでたぞ。言葉にもところどころトゲがあったし」
「それは疲れがあったり、失敗したばかりで自分に苛立ってたからです!」
あれ……見た感じはケンカしてるように思えるけど、何だかずいぶんとふたりの距離感が縮まってるような。この前までティアナって他の子に比べると、私にもショウくんにも距離感があるというか壁みたいなのがあったよね。
まあ他の子よりしっかりしてるから、きちんと距離感を測りつつ近づいていくタイプなんだろうけど。ショウくんは訓練以外でもデバイス関連のこともやってる。それを考えると私よりも接してる可能性は高い。
けど多分……距離が縮まった最大の理由は最初の方に話してたことが関係してるよね。いったい何を話したのか凄く気になる!
「そんなことより……シュテル、本当に何しに来たんだ?」
「すでに見当がついているのでないのですか?」
「まあな。時期的に考えて……あいつを連れてきてくれたんだろ?」
あいつ?
……あぁそういえば、確かあの子も機動六課で働いてくれることになってたんだっけ。前にショウくんとファラが抜ける分の穴がどうにかなるまでシュテルのところで働くって話を聞いた気がするし。
「正解です……とはいえ、ここに来る前にリインと会ってしまったので、今はまだ彼女に捕まっているでしょうが」
「久しぶりに会ったんだからそれも当然だろう」
「あの……いま話に出てる人って誰なんですか?」
「ん? まあ午後の訓練の時には会えるだろうさ」
別にもったいぶらなくてもいいと思うんだけどな、と思った矢先、不意にショウくんの視線がこちらに向いた。
『なあなのは』
『え……何? というか、何で念話?』
『あまり人前で話すようなことでもないんでな。……今後のことを考えて頼みがある』
頼み……言い回しから考えて大切な話だよね。今のタイミングでってことは結構早急的に対応しないといけないことなのかな。
『それはどんな頼みなの?』
『お前はティアナの調子は改善しつつあるように思ってるみたいだし、実際にそうだとは思う。けれど、お前のやってる訓練は間違いじゃないが成果が見えにくい。特にティアナのはな……』
『うん……そうだね』
『あいつは今の自分に自信を持てていない。だから焦りや劣等感を感じやすくなってる。また嫌な流れになる可能性はゼロじゃない……だからお前がどういう想いで教導しているのかを教えてやってくれないか?』
ショウくんは、暗にあ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ