第16話
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るぞ星」
「ハッ」
改めて臣下の礼をとる星、余談だが、袁紹が直接仕官を受け入れた家臣とはその場で真名を交換し合う。
星は初日で真名を預けていたが、今日改めて家臣となったため彼女を真名で呼んだのだ。
「では次は風なのですよ〜……ぐう」
「「寝るな!」」
「おぉ?」
歩み出ておきながら眠りだす程立に対して、袁紹と郭嘉の両名が声を出す。
「フフフ、失敬失敬、実はこの話題の前に重要な話しがあるのですよ」
「ふむ、聞こう」
「どもです。実は風は程cと名乗る事にしまして」
「改名……か、理由を聞いても?」
「もちろんですー」
程立――もとい程cが言うには、彼女がこの袁家に来てから『泰山に登り両手で太陽を掲げる夢』をよく見たという。
「太陽か」
「そうなのですよ、それで思ったのですが此処はお日様のような陣営です」
「我が袁家がか?」
はい、と柔らかい笑顔で話しを続ける。
「この暗い時代において、民を日輪の光で照らすかの如く笑顔にしていますね。風はそれを支えて行きたいです」
「ふむ、と言うことは」
「はい、風は程c、真名を風と言うのです〜。無防備な太陽さんを守ってあげるですよ」
「……?」
風の言葉に袁紹は首を傾げる。そんな彼の様子を見ながら彼女は楽しそうに笑っていた。
「では、最後に私ですね」
そして郭嘉が歩み出る。
「私は、旅を続けていきたいと思います」
どうやら彼女は袁家には仕えないらしい。てっきり風と共に残るものだと思っていた面々には驚きだ。
「……理由をきいても良いか?」
「はい」
彼女、郭嘉が言うには、ここ袁家に知の才が足りているとのこと、桂花は元より、まだ未熟だが磨けば光る音々音、そして今日加わった風、この環境では自分の力を十全に活かせないとの事だ。
「我が袁家でも十分活かせると思うのだがな……」
「ありがたいお言葉ですが、自分をもっと必要としている陣営に行きたいと思います」
「ふむ、では旅に役立つ物を後で与えよう」
「ありがとうございます」
余談だが、旅に出る郭嘉に袁紹が与えたのは、食料、馬、その他消耗品、旅の護衛、それらは給金とは別に渡され、それを知った郭嘉が目を白黒させたとか、させていないとか……
「寂しくなりますね〜。稟ちゃん」
「そうですね……。風」
「何、別に今生の別れでは無いのだ。また出会えるさ」
「星ちゃんの言うとおりです。稟ちゃん、それまで鼻血を出さないように気をつけるですよ」
「だ、出しません!」
こうして新たに、袁紹の陣営に星と風の両名が加わることとなった。
………
……
…
数ヵ
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