第16話
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事を任せたいと思います」
「うむ、頼むぞ桂花」
………
……
…
―――数日後
「桂花、二人の様子はどうだ?」
「えっと、優秀……です」
「歯切れが悪いな、何かあるのか?」
「な、何でもありません!」
「……?」
「フフフ、この間の模擬戦の結果を気にしているんですね?」
「ちょっと風!?」
何処からとも無く現れた程立の発言に慌てる桂花、さらりと真名で呼んでいたが、この世界の女性達は仲良くなるのが本当に早い。
「……実はこの間、兵達を指揮して模擬戦を行いまして」
桂花が率いる兵達と、郭嘉、程立の両名が率いる兵で模擬戦を行ったようだ。
二人とも攻守優れた指揮能力だったが、郭嘉は状況に応じて臨機応変に動くのが早く、程立は合理的な策を理解したうえで、桂花の虚を突く様な策を編み出して見せた。
結果、桂花が敗北を喫する事となったが―――
「二人だったから勝てたのです。一人ずつ相手をされていたら厳しかったでしよう」
程立の後からやって来た郭嘉が、桂花を賞賛する。
「そうでしょう?風」
「……ぐぅ」
「寝るな!」
「おぉっ!?」
そして、話の途中にも関わらず眠りだした程立を叩き起こした。
真面目な郭嘉に対して、どこまでものんびりした様子の程立、対象的な二人だからこそ仲が良いのかもしれない。
………
……
…
その日、普段飄々としている趙雲にしては珍しく、瞳を闘志でぎらつかせていた。
「今日こそは、恋から一本取らねば!」
彼女が袁家に客将として招かれ早数週間その間、斗詩、猪々子、恋の三人と武を競い合っている。
斗詩には勝ち越し、猪々子とはほぼ互角、しかし恋を相手には一度も白星を上げることは出来なかった。
だが趙雲の毎日は充実している。ここに来るまで彼女は、自分の武に絶対の自信を持っていた。
それもそのはず、生まれ持った武の才能を長い期間実戦の中で鍛え上げてきたのだ。
今の彼女は文字通り一騎当千の武力を持っている。……はずだった。
しかし趙雲は出会ってしまった。真の一騎当千、武の頂に居るであろう人物――呂奉先、真名を恋
普段の眠そうな雰囲気からは想像も出来ない武力、ひとたび得物の方天画戟を手にした彼女を、単騎で止められる気がまるでしない。
―――始めの模擬戦では一瞬だった。様子見のつもりで突きを放った瞬間衝撃が走り、気が付くと槍が弾き飛ばされていた。
二回目の模擬戦では数瞬だった。前回の反省を踏まえ、開始と同時に全力で突いたが、趙雲が一突きする頃には彼女は三度も矛を振ることが出来ていた。
斗詩や猪々子曰く彼女は、ある日を境に模擬戦でも最初から全力で向かっていくようになっ
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