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魔法少女リリカルなのはstrikers――六課の鷹――
プロローグ&第一話
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プロローグ&1話

・プロローグ
 ある休日の昼下がり――少年院の留置所の面会室に男女がガラス越しで対面している。
 囚人である男は面会に来たであろう女を鋭い眼光で見る。女はそんな様子などお構いなし、と言わんばかりに話を切り出した。
「頼みがあるんやけど」
「唐突にどうした? 俺はあんた達が、六課が正式に設立する前に、襲ったはずだ。そんな襲った相手に用事でもあるのか? 八神はやて」
「まあ、そないなに不機嫌な顔をせんで。ホーク・ネヴィル」
 突然の訪問に困るホークと呼ばれた男。だがそのようなことは気にしないで、はやては続ける。
「実はな、あんたを六課のフォワードとして迎え入れたい」
「何故? ならず者の、暴走族だった俺をか?」
「若い人が多い分、新人も多くなってしまったため、ベテランが圧倒的に少ない。あんたの様に戦い慣れている者が必要や」
 ホークは暴走族時代の自分を思いだす。有名な暴走族のチームのヘッドとして、管理局全体に名を馳せていた過去。次元航行部隊には勿論、地上部隊にも追われていたこと。あまり思い出したくない過去のため、苦笑いしそうになる。が、それを堪えてホークは真剣に自分の考えをまとめた。
「確かにあんた達、管理局の人間とは戦ってきた。数えきれない程に。だがそれでも、俺はガキの領域は出れていない。それなら、もっと戦い慣れている奴を探せばいい。八神の地位なら、その条件を満たす人物を集めることが出来るはずだ」
 そう簡単にはいかない、と言わんばかりにはやては首を振る。
「表向きの設立理由はレリックの対策と、独立性の高い少数精鋭の部隊の実験のためであって……」とはやてが続けようと思ったらホークが全てを察したのか、口を挟む。
「察しがついた。大方、六課は『最悪の事態が起こった場合に対応する部署の設立』というあやふやな感じで、中々優秀な人材を集めることが出来ない。そのため、八神と親しい連中を頼りにして、人材を集めると言う訳か」
「そういうことや」と頷くはやて。
「協力する前にいくつか約束をしてもらいたい。まず、俺が捕まる前に所持していた光線銃と反射装置とデバイス、そして、俺自身が操縦していた小型飛行艇の戦闘機ブルー・メテオ。これらを返して貰いたい。もしこれがダメと言うのなら、あんたの協力には応えることは無理だ」
「だけども、デバイスとあのおもちゃに近い光線銃、そして反射装置の返還。その程度の条件なら大丈夫や。あんたを支えてきた大切なものやからな」
「何だ、分かっていたのか。それじゃ、利害一致だな。手続きとか色々と済ませなければならない事があるから、六課とやらに合流出来るのは暫く時間がかかるだろうがな」
 事件の捜査に対しても、非常に協力的だったが故に重い罪を課せられることは無く(本来ならば十年近くの罪)、ホーク自身が
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