暁 〜小説投稿サイト〜
寄生捕喰者とツインテール
黒の訪れ、黄の訪れ
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にくい髪型の少女は幼く、しかし話題になるのだから、それほどの大技を兼ね備えたスーパーキッズである事は理解できる。

一体なにが凄いのか……懐かしいけん玉やら竹馬か? 
スケートやボウリング、体操といったアスリート的な運動か? 
それともフラッシュ計算や十桁以上の暗算、学説や論文の理解など頭脳部門か?


 実はそのどれでも無く、そしてかなり単純な事。見てすぐに “只者ではない” と明白になってしまう事を、その少女は遣らかしたのだ。

 一体なにを行ったのか? それは―――――



《いやあ、凄い少女でしたよ。このカレー屋『レッツゴー! カレー』を構えてからもう二十年は超えてますが、あんな可愛くて驚かせられるお客は初めてでした。





……まさかチャレンジメニューを『全種類』感触した挙句、御代りまでしても『まだまだ足りない』なんて!》
《な、なんと! その少女は肥えていたのですか? まんまるコロコロとしていて可愛かったと?》
《とんでもない! 顔こそ見えませんでしたが、やせ形で身長も低い、幼女と言っても差し支えありませんでしたよ! 
あ、いや〜でも胸は大きかっ―――ゴホン! とにかく太ってなどいませんでした。怪我をしているのか眼帯をつけていましたがね》
《それはなんとも興味深い……!? 幼女なのにおっぱ―――お腹が大きくブラックホールの如くとは!
 人相が分からないのが本当に残念です!》


 ……そう、その少女は幼さに似合わぬ食欲を発揮し、名前に違わぬチャレンジメニュー『富士山麓カレー』の、ルーの辛さやトッピング違いで全10種存在するそれを、見事に全部食いきった上に、通常のカレーまで何度もお代わりしたというのだ。

 つまりそのスーパーキッズな少女――もとい幼女とは、『大食い』方面でのスーパーガールであったのだ。

……途中途中で何やら怪しげな単語が混ざりかけていたのは、恐らく “聞いて居る者” の気が動転している所為での幻聴、だから気のせいな空耳だと思いたい。

 そんなニュース内容にあきれたか、瀧馬は顔に手をやり天井を見やって、ソファーに大きくもたれ掛かっていた。

 そんなちょっと様子のおかしい彼に、体の中からラースが笑いを含んだ声をかける。


『オイオイ相棒(バディ)? 胸焼けでもしたカイ? それもしょうがないよナァ、何せ “あの” 後デザートメニューニト、バイキングまで行ってケーキまで平らげたんだからナァ』
「……入店禁止になったけどな……ケーキバイキングで出来上がったものすら、片っ端から口に入れてったし」

『カレー屋で食いきッテ、足りなくてまた別の店のカレーに気を取らレテ! そこでのデザートのケーキに目を奪わレテ、御次はケーキバイキング! そこまでしこた
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