第三章
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「やっぱりね」
「普段のドクトルじゃないわね」
「もう何ていうかね」
「デートに行くみたいじゃない」
「確かにドクトルもそういうお歳でね」
「美人だしね」
このことでもだ、テディーは定評がある。それで子供達からもその親達特に父親から人気があるのである。
「そうしたお相手がいても当然だけれど」
「それでもね」
「何というかね」
「普段とは違い過ぎよ」
「本当にあれじゃあ」
「デートに行くみたいじゃない」
「そのままじゃない」
それで、というのだ。
「やけにうきうきして」
「いつもの先生じゃないみたい」
「本当にあれじゃあね」
「デートに行くみたいよ」
こう言うのだった、テディーを見て。
しかしだ、そのテディーはというと。
そのまま大人しめだが奇麗な服でその競技場まで行ってだ、そのうえで。
競技場の中に入っていった。看護師達もそれを見て言った。
「それじゃあね」
「私達も中に入って」
「それでね」
「先生見よう」
試合よりもだ、こう彼女達の中で話してだった。
入口で入場料を払って中に入った、観客席は彼女達が入られるだけ充分に空いていた。それで無事に会場に入って。
それで一番よく見える席にいるテディーがはっきり見える場所に座っているテディーがよく見える席に陣取ってだ、そのうえで。
テディーを見る、すると。
テディーは暫くは静かだった、だがそのお目当ての相手が出ると。
急に立ち上がってだ、大声で叫んだのだった。
「ハンスさん、今日も頑張って下さい!」
「えっ!?」
これにはだ、看護師達もだった。
驚いてだ、こう話した。
「何、あれ」
「あれが先生!?」
「いきなり立って叫んで歓声送るなんて」
「先生があんなことするなんて」
「私はじめて見たわ」
「私もよ」
こう驚いた顔で見合って話した、そして。
その彼女達に観られていることに気付かないままだ、テディーは応援を続けた。
立ち上がったままでだ、両手を大きく振って大声を出して応援をしていた。その歓声はどういったものかとうと。
「そうです、そこです!」
「そこで決めて下さい!」
「今日も素敵です!」
「お見事です!」
こう歓声を送る、完全に熱狂していた。その彼女を観て。
看護師達の顔は驚愕から唖然としたものになっていた。それで彼女達の間でまた話をするのだった。その顔で。
「ええとね」
「先生ってね」
「いつも静かだけれど」
「それがね」
今のテディーはというのだ。
「熱狂してね」
「もうはしゃいで」
「女子高生がアイドルのコンサート行った時みたいな」
「そんな感じじゃない」
まさにそうだった、今のテディーは。
「先生にあんな一面あるなんて」
「というか心臓
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